2026.2 第三級陸上特殊無線技士 無線工学問題No.2 解答と解説
(問1)図に示す回路の端子ab間の合成抵抗の値として、 正しいのはどれか。次のうちから選べ。

1. 50〔kΩ〕 2. 20〔kΩ〕 3. 20〔kΩ〕 4. 10〔kΩ〕
(問2)次の記述において 内に入れるべき字句の正 しい組合せを下の番号から選べ。
電波の伝搬速度は、光の速さと同じで1秒間に 3×( A )メートルである。
また、同一波形が1秒間に繰り返される回数を ( B ) という。
( A ) ( B )
1. 10の8乗(10^8) 周波数
2. 10の8 乗(10^8) 周期
3. 10の10乗(10^10) 周波数
4. 10の10乗(10^10) 周期
(問3) 図に示すNPN形トランジスタの図記号において、電極aの名称はどれか。次のうちから選べ。

1.エミッタ 2.ベース 3.コレクタ 4.ゲート
(問4)蓄電池のアンペア時〔Ah〕は、何を表すか。次のう ちから選べ。
1.定格電流 2.起電力 3.内部抵抗 4.容量
(問5)超短波(VHF)帯の周波数を利用する送受信設備にお いて、装置とアンテナを接続する給電線と
して、通常 使用されるものはどれか。次のうちから選べ。
1.同軸ケーブル 2.導波管線路 3.平行2線式線路 4.LANケーブル
(問6)次の記述において 内に入れるべき字句の正 しい組合せを下の番号から選べ。
アナログ方式の回路計 ( テスタ ) を用いて直流電圧 を測定しようとするときは、切替つまみを
測定しようとする電圧の値よりやや ( A ) の値の ( B ) レンジにする。
( A ) ( B )
1. 小さめ AC VOLTS
2. 小さめ DC VOLTS
3. 大きめ AC VOLTS
4. 大きめ DC VOLTS
(問7) AM(A3E)送信機において、音声信号で変調された搬 送波はどのようになっているか。次のうち
から選べ。
1.断続している。 2.周波数が変化している。
3.振幅が変化している。 4.振幅、周波数ともに変化しない。
(問8)図は、デジタル無線受信装置の概念図例を示したも のである。 □ 内に入れるべき
字句を下の番号から選べ。

1.周波数変換器 2.I D C回路 3.A F C回路 4.D/A変換器
(問9)次の記述は、アナログ通信方式と比べたときのデジ タル通信方式の一般的な特徴について述べ
たもので ある。誤っているのはどれか。下の番号から選べ。
1.雑音の影響を受けにくい。 2.ネットワークやコンピュータとの親和性がよい。
3.信号処理による遅延がない。 4.受信側で誤り訂正を行うことができる。
(問10)スーパヘテロダイン受信機の近接周波数に対する 選択度特性に最も影響を与えるものはどれ
か。次の うちから選べ。
1.検波器 2.高周波増幅器 3.中間周波増幅器 4.周波数変換器
(問11)次の記述は、多元接続方式について述べたものであ る。( ) 内に入れるべき字句を下の番
号から選べ。
T D M Aは、一つの周波数を共有し、個々のユーザに 使用チャネルとして( )を個別に割り当
てる方式であり、チャネルとチャネルの間にガードタイム を設けている。
1.極めて短い時間(タイムスロット) 2.周波数 3.拡散符号 4.変調方式
(問12) 無線送受信機の制御器(コントロールパネル)は、一 般にどのような目的で使用されるか。
次のうちから選べ。
1. 送受信機を離れたところから操作する。
2. アンテナと給電線のインピーダンス整合を調整 する。
3. 停電などの際、送受信機へ供給される電力の瞬 断をなくす。
4. 送受信機から発射されるスプリアスを低下させ る。
(答は以下の通りとなります。)
( 問1) 4. 10kΩ
並列回路の計算方法

合成抵抗R0は、各抵抗の逆数を足し合わせ、最後にその値を逆数にします。
計算方法は、
1/20(KΩ)+1/20(KΩ)=2/20(KΩ)
つまり、1÷(1/10)(KΩ)となります。
1割る1/10ですから、結果は 10(KΩ) となるわけです。
抵抗が複数ある場合は、上記のようにR4,R5・・・と分母を増やしていきます。
2つの抵抗が並列の場合、以下の式が便利です。
2個の抵抗が並列の場合の合成抵抗Rのかんたん計算式(和分の積)

この場合は、合成抵抗 R=(20KΩ ×20KΩ ) ÷ (20KΩ+20KΩ)
=400KΩ ÷ 40KΩ
=10KΩ
下の図のような場合は、どのように計算したらよいでしょうか。

20Ωと30Ωの並列計算を行い、その合成抵抗と48Ωを直列計算すれば求められます。
答えは、48Ω+12Ω で、合成抵抗は 60Ωとなります。どうでしょうか。
並列抵抗回路の合成抵抗値は、以下2点を覚えておきましょう。
· 合成抵抗は、必ず個々の抵抗の中の最も低い抵抗よりも小さい値となる。
· 並列回路では、どの抵抗にも同じ電圧がかかる。
· 各々の抵抗に流れる電流値は、抵抗値に反比例する。
基本となる オームの法則 は、以下の通りですを覚えておきましょう。
I (電流:Aアンペア) R(抵抗:Ωオーム) V (電圧:Vボルト)V
V = I・R( 電圧=電流 × 抵抗 )
I = V / R(電流=電圧 ÷抵抗 )
R = V / I(抵抗=電圧 ÷電流)
どうも苦手だな…という方は、これで覚えましょう。
( 問2) 1. 10^8メートル
光の速度は、秒速30万kmです。
( 問3) 3. コレクタ
この記号は、PN接合型トランジスタですので aの電極はコレクタとなります。

PNP型 NPN型
( 問4) 4. 容量
これは、放電能力を表す単位で アンペアアワー(時):〔Ah〕と読みます。
例として、10Ah の場合は 10Aの電流を1時間放電できる容量を持っているということ
です。
( 問5) 1. 同軸ケーブル

・平行2線式ケーブルは、2本の導体を平行に配置し、絶縁体で被覆した平たい形状の電線です。
・導波管(どうはかん、waveguide)は、主にマイクロ波やミリ波などの高周波電磁波を、極めて
低い損失で伝送する中空の金属管です。

完全に閉じられた金属構造であるため、外部への電波漏れや外来ノイズの影響を受けません。
同軸ケーブルに比べて大電力の伝送が可能で、レーダー、衛星通信、電子レンジなどで、アンテナ
や機器間の信号伝送に不可欠な技術です。
導体に交流電流を流した際、電流密度が表面では高く、中心部に近づくほど低くなります。
そのために中空の導管を使用します。
その場合、周波数が高くなるほどこの傾向は強まり、実質的な導通面積が減少するため導体の
交流抵抗が上昇します。 これを表皮効果といいます。
同軸ケーブルでは、きわめて高い周波数を扱う場合に送電にかかる効率が低下してしまいます。又アンテナに到達する前に給電線からとびだしてしまいます。
これを防ぐために中空の導管を使用します。電磁波は、導管内を反射を繰り返しながら伝搬して
いきます。
( 問6) 4. 大きめ DCボルトレンジ
直流電圧は DCV(ボルト)、交流電圧は ACV(ボルト)で設定します。
アナログテスターは、指針式のため切り替えつまみのレンジを越える電圧が加わると指針が
振り切れてしまいメーターが破損する場合があります。それを防ぐため設定レンジは大きな単
位から始めます。
( 問7) 3. 振幅が変化している。
AM:振幅変調(Amplitude Modulation)搬送波の振幅を変化させる。
FM:周波数変調(Frequency Modulation)搬送波の周波数を変化させる。
PM:位相変調(Phase Modulation)搬送波の位相を変化させる。
( 問8) 4. D / A変換器(デジタル・アナログ変換器)
受診したデジタル信号を、スピーカーで再生できるようアナログ信号へと変換します。
また、送信側ではアナログ信号をデジタル信号に変換する D /A変換器が使われます。
周波数変換器 :無線機の周波数変換器は、受信・送信する電波の周波数を別の周波数に変換す
る装置(コンバータ)です。
受信した電波(RF信号)をローカルオシレータ(局部発信器)と混合し、効率よく増幅できる
周波数(中間周波数:IF)を生成し後段の増幅回路へと送ります。
無線機器では、455khz(キロヘルツ)が用いられスーパーヘテロダイン方式といいます。
I D C回路(瞬時周波数偏移制御回路):FM送信機において、電波状況により音声信号などの入
力が過大になった際、電波の周波数偏移(変調度)が規定値を超えないように制限する回路で
す。 隣接チャンネルへの電波妨害を防ぎ、平均変調度を上げる役割があります。
A F C回路(自動周波数制御):無線通信や受信機において、受信した信号の周波数が変動(ズ
レ)が生じた際に、自動的に正しい周波数に補正し、受信状態を安定させる回路です。FMラジオ
などで、熱による周波数ドリフト(偏移を防ぐ目的で多用されます)
A G C回路(自動利得制御):入力信号のレベル(強さ)が変動しても、出力信号が一定の大きさ
になるように、アンプ(増幅器)の増幅度(ゲイン)を自動で調整する回路です。
信号が弱い時は増幅し、強い時は減衰させることで音量や信号レベルを一定に保ちます。
( 問9) 3.信号処理による遅延がない
デジタル通信においてはアナログ通信と違い、送信機側ではA / D変換を、受信側ではD / A変
換を行う必要があるため、その処理時間分だけ時間遅延が生じます。
( 問10) 3.中間周波増幅器
高い周波数帯でもストレート方式に比べ、常に一定の中間周波数で増幅を行うため、安
定して高い増幅特性が得られます。また、自動利得調整 (AGC)をかけやすい。
( 手順としては次の通りとなります。)
1 局部発振器 (LO):で受信周波数に対応した信号を生成。
2 ミキサ:カイロで受信信号と局部発振信号を混合し、差の周波数(中間周波数:IF)を生成。
3 IFフィルタで必要な信号のみ抽出し、検波して音声信号を取り出す。
この方式の発展形として、中間周波数変換を2回行う「ダブルスーパーヘテロダイン方式」もあります。
( 問11) 1.極めて短い時間(タイムスロット)
( TDMA の特徴 )
- 時間による分割:ある 周波数を、時間をミリ秒単位で分割して「タイムスロット」を割り当てます。
- 高速な切り替え: 各ユーザーは高速にデータを裁断・送信し、受信側でこれをつなぎ合わせて通信を再生します。
- 効率的な電波利用: 大量通信に際して、複数の端末が同じ周波数を共有できるため、限られた周波数帯域を有効に活用できます。
- タイミング管理: 各スロットのズレを防ぐため、精密な時間管理(タイミング同期)が必要となります。
FDMA(周波数で分ける)に比べ、無線機1台あたりの送受信機数を少なくできるメリットがありま
す。
問12 1.送受信機を離れたところから操作する。
超短波などの高い周波数帯は直進性が高く電波の到達範囲は見通し距離となるため、いくつかの
中継機の設置を余儀なくされます。その中継機は無人で運用されるため、リモートでの操作が必
要となります。
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