ドローン操縦に「 無線技士資格 」は必要か…
ここ数年で急速にドローンを使った空撮業務や、インフラ・防災関連の企業で需要が高まっています。
個人的趣味においても、100グラムを超えるドローンには操縦のための国家資格、機体の登録義務や飛行場所によっては飛行許可を得るための申請等かなり面倒な手続きが必要となりました。
飛行形態や機体の重量・飛行地区によってそれぞれ必要な登録・許可申請や操縦士資格の種類が分かれていますので、それらの詳細は別記事にて掲載しております。
これらの手続きは全て、指導事項ではなく法的義務となっていますので違反行為として発覚した場合は処罰の対象となりますので注意が必要です。
飛行にかかる手続き以外に、所持していれば便利又は必須の資格もありますので、以下挙げていきます。
第三級陸上特殊無線技士(三陸特)
第三級陸上特殊無線技士(三陸特)は、消防・タクシーや警備会社などの業務用無線や、ローカル5G、業務用ドローン(目標物撮影のための映像伝送用・農業利用・)の操作が可能になる国家資格です。
三陸特でできること・主な活躍の場
業務用ドローンの操縦:映像伝送など、電波法に定める無線局(5.7GHz帯など)の周波数帯を使用する無線局(無線機器)の操作を行う場合。
この場合、無線局といってもテレビ局やラジオ局のようなものを思い浮かべるかもしれませんが、ハンディタイプの無線機器を使用する個人も無線局としての扱いとなりますので注意必要です。
(FPVなど5.8GHz帯を使用するものは、アマチュア無線4級の資格が必要。)
無線局の操作:消防無線、警察無線、タクシー無線、鉄道無線などの基地局、業務用無線設備(テレビ・ラジオの中継局など)、携帯電話基地局の保守点検を行うための国家資格です。
MCA無線、防災無線の運用:移動体通信や地域防災システム。
ローカル5G・IoT機器の運用:工場や施設内の特定高速通信ネットワークの管理。
(取得のメリット)
通信・建設業への就職:携帯電話中継局の設置・保守など、空撮・建設・交通インフラ・警備業界の求人が中心です。
高合格率の養成課程(情報通信振興会のeラーニングや講習会など)を利用すれば、99%以上が合格する比較的難易度の低い資格です。
養成課程は、ブレーンネット㈱などで受講できます。( https://www.brainnet.co.jp/)
(主な就職先・業界)
建設会社・測量会社 : ドローン撮影を用いた測量や建設現場の管理。
警備会社 : ドローンによる広範囲の警備・監視。
映像制作会社・イベント会社 : ドローンによる空撮、PV撮影など。
移動体通信・インフラ系企業 : 携帯電話基地局の管理・保守点検。
資格取得の方法
1. 養成課程(講習): 最も一般的な方法。認定された機関で開催の有料講習を受講し、修了試験に合格すれば資格が取得でき国家試験は免除されます。 それなりの金額を支払い講習を受けますので受講者全員合格を目指して丁寧な授業を展開してくれます、独学では不安がある..という方はおすすめですね。
(私の個人的な意見ですが、ここで行われる修了試験は、国家試験の出題内容よりは若干お優しいように思います。)
2. 国家試験 : 年に数回実施される試験を受験して合格するもので最も安価に資格取得ができる。(受験・申請料が数千円程度) 手続きはオンラインで簡単です。
3陸特自体の難易度は比較的低く未経験でも取得しやすいため、ドローン事業やインフラ関連への転職を目指す人に推奨される資格です。
3陸特(第三級陸上特殊無線技士)の問題数は各科目12問(1問5点)で、12問中8問以上の正解で合格となります。
- 無線工学:12問60点満点中40点以上、法規:12問60点満点中40点以上
- 試験構成: 無線工学(45分)と法規(45分)の2科目。
- CBT方式: 2022年より全試験がCBT方式(コンピュータ試験)で実施され、随時受験可能です。
多少費用は掛かっても確実に資格を取りたいという方は、講習会や養成講座を受けるのも良いでしょう。
( 参考 )
第三級陸上特殊無線技士養成講座、BrainNetの場合
受講料:19,352円 (税込)、受講料金には以下2項目を含みます
・教科書代 1,980円 (税込)
・免許申請手数料 (印紙代) 1,750円
受講内容:無線工学 (2時間) 、法規 (4時間)
( https://www.brainnet.co.jp/)
アマチュア無線 3級・4級
業務用の5.7GHZ帯ではなく、5.8GHZ帯を使用するFPVなどの場合に必要となる資格です。
アマチュア無線4級は、合格率が70〜80%を超える比較的難易度の低い資格であり、過去問の徹底的な暗記(一夜漬け)でも合格可能です。
3陸特同様法規と無線工学の2科目あり、法規(12問)と工学(12問)の合計24問のうち、各科目10問程度(約60%以上)正解できれば合格できます。
アマ3級と4級の違い
簡単に言えば、3級にはモールス信号の問題がプラスされてきます。
昔、筆者が受験したころのモールス試験は実地試験(聞き取りと打鍵試験)が別途ありましたが、現在は工学問題の中に文章問題が2~3問追加されるのみです。
最低限の定型文(アルファベット3文字程度)のモールス符号が出題されるくらいです。かなり難易度は下がりましたので挑戦しやすいでしょう。。また、工学問題は4級と同等レベルなので、工学問題が苦手な方でも不安はないと思います。
そして、級より3級の方が、電波の出力レベルが高く(4級は10W(ワット)まで、3級は50W(ワット)モールスが使える分、ちょっと優越感がありますね。とりあえず合格してからじっくりとモールス符号を覚えればよいのです。ハンディ無線を使うにしても出力が大きい分通信距離が広範囲となります。
国家試験はCBT方式であれば、日本全国のテストセンターで好きな日時に受験できます。
講習会や養成講座などの活用
多少費用は掛かりますが、3陸特と同様に講習会や養成課程で取得することもできます。
- 合格基準
- 無線工学:12問60点満点中40点以上
- 法規:12問60点満点中40点以上
- 試験時間: 1時間
かかる費用については、国試挑戦の場合は受験料数千円のみですが、講座を受けるとなるとそれなりに必要となります。
その代わりと言っては何ですが、余程のことがない限りほぼ全員が合格できます。 というより、合格させてくれるのです( ´艸`)
JARD(日本アマチュア無線振興協会)の講習会費用は、2024年7月以降、4級標準コースで25,950円(税込・免許申請料込)です 。18歳以下は14,150円の割引料金が適用されます 。主に4級(標準)、3級(短縮)があり、eラーニング方式も選択可能です 。
- 第四級標準コース(集合講習)
- 一般:25,950円
- 18歳以下:14,150円
- 第三級短縮コース(1日講習)
- 一般:14,950円
- eラーニング方式
- 3アマeラーニング:12,750円(4級所有者)
費用に含まれるもの
- 受講料
- テキスト代
- 修了試験料
- 無線従事者免許申請手数料
※これらはJARD公式サイトの情報を基にした最新の目安です。詳細は必ずJARD講習会案内ページでご確認ください。
一夜漬けは可能?
ゼロからスタートで1日・2日で何とか…というわけにはいきませんが、過去問を解く(最も効果的)。合格情報などの問題集あるいは情報通信振興会が提供するWeb上の過去問を繰り返し解き暗記してしまう。
試験問題は、数年ごとに同じ問題を繰り返し出しています。文章の書き方を少しだけ変えたものがほとんどなので、数年分の過去問題を読んでおけば大方は網羅できるでしょう。
法規の暗記:出題パターンが固定されているため、考えすぎず正解の文言をそのまま暗記する。
工学の計算問題を捨てる:無線工学においては、どうしても計算問題は….と思われる場合は、計算問題は少ないため基礎理論の暗記と専門用語の理解に集中します。(計算問題は1問しか出ません。)工学・法規 各12問中8問正解すれば合格ですので、わかる問題から解いていきます。
聞きなれない言葉がいろいろ出てきますが、決して難しいことはありません。繰り返し読み込むことで自然に言葉がなじんできます。 ああ、そうなんだ…という気持ちで頑張りましょう。
ドローンの活用範囲が広がり、趣味のみならず業務での使用の機会が増えてきました。
自身のスキルアップを兼ねてプロを目指すの場合も、無線技士資格の取得は必須となってきます。
当サイトでは、陸特3級及びアマ4級の資格を目指す方のために、過去問題の解説を行っています。ご活用いただければ幸いです。
ひまわり工房では、以下のサイトも同時運営しています。
第3級陸上特殊無線技士(試験対策用 問題集&解説)
自由気ままに生きるといふこと / ひまわり工房(山開拓からの山林キャンプ)