第46回東京モーターショー2019」で、日本のベンチャー企業が公開した“空飛ぶバイク『XTURISMO』”、2020年後半にいよいよ出荷か? 一般走行は可能になるのか!
産業用ドローンなどを手掛けるベンチャーのA.L.I. Technologies(東京都港区)の “空飛ぶバイク”「XTURISMO」(エックストゥーリズモ)。「乗ってみたいと思える、スポーツカーのようなかっこよさを目指して作った」というエアバイク、昨年秋発表されてから ’20年度後半にはいよいよ出荷が開始される。
販売層のターゲットは?
ボディ部分はバイクを思わせるデザインで、単に新しい技術というだけでなく、カッコよくのれる新しいエアコミューターを意識して開発されている。
また、災害時の支援用としての使用もありうるようで、当面は個人向けとはならないかもしれない。
価格においても、高級スポーツカー程度との事なので一般人がお手軽にという訳にはいかないようである。
筆者のような、バイカー(バイク全般をこよなく愛する者)にとっては、まさに待ちに待った・・という感じではあるが・・。
新技術の蓄積で可能となった・・・
ドローン用のセンサーや技術の進歩がこのようなマシンの開発の後押しになっている。そうした各種センサーや制御技術のおかげで、ドローンは従来のラジコンヘリより正確な機体制御ができるようになり、XTURISMOの開発には生かされているようだ。
開発に当たっては、同社が持つ産業用ドローンの技術を応用。動力には、バイクのようにボディ中央(株)に配置された内燃機関を採用、性能についての詳細は明かされていないが、地上数十センチを浮上しながら、高速道路を走れる程度の速度を出せるというものです。
今のところホーバークラフトなどの公道走行に関する明確なルールがないため、日本では私有地内のみ走れる。法整備に関しては「国土交通省や警察庁と協議してルール作りを進めている」(同社)としており、2023年には公道走行を実現したい考えのようだ。
しかし、日本国内の狭い道路と混雑状況を考えると、制動距離や走行状態(コーナーやS字カーブ・方向転換)などの課題克服が困難となるのは何となく予測できる。
XTURISMO オフィシャル・ムービーのように空中高く飛ぶわけではないが、車輪の無い車両の第一弾として、前後二つある巨大な浮上用プロペラ、左右2か所についている姿勢制御ファンと前後左右4か所の 推進用ファン により、安定した走行(飛行?)を実現している。
ともあれ、2輪・4輪という基本的な構造を持つ車両の歴史は 1769年 の世界初蒸気自動車以降 250年程は変わっていない。そろそろ新しい推進システムの登場を期待している人たちは少なくはないだろう。