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要注意の激安ドローン!知らずに買うと違法行為となる。

要注意の激安ドローン!知らずに買うと違法行為となる。

数千円で買えるトイドローンから、40~50万円さらに上位の高級機まで、広い価格帯の製品があります。ドローンの価格にこれほどまでに大きな差があるのは何故か? その違いが大きく出る装備や機能を見ていきます。

 

激安ドローンの落とし穴

 

誰だってやたらと高価なものを欲しいわけではありません、少しでもお手ごろ価格で良いものが欲しいに決まっています。

ただし、楽しく安全にドローンを楽しむためには、最低限必要な条件もあるのです。

最低限の安全性を担保できるだけの条件(機能)を備えたものでなければ、後悔先に立たずで 後からとんでもない事態に陥ることがあります。

決して大袈裟に言っているわけではないのです、厳密にいうと ドローンにかかわってくる法律は実に10種類ほどもあるのです。

「ドローン・ラジコン機等に かかわる各種の法律 改正航空法だけではない。」

どんなリスクを回避すべきか、最低限必要な要素を、かいつまんでみてみましょう。

 

1  通信不良による接続断でコントロール不能。

ドローンとコントローラー(プロポ)の接続が途切れてしまうと、当然のことながら機体の操作ができなくなります。

そんな状況になると、最悪の場合はドローンが際限なく上昇を続けたり、とんでもない方向に飛んでいって帰ってこないという事態が発生します。

また、バッテリーが切れるまでホバリングを続け、風の向くまま・・となるドローンをただ見送るしかないといったことになります。

接続不良やコントロール不能に陥るリスクそのものはどんなドローンにもつきものですが、そんな時に役立つのが いわゆる「自立制御機能」です。

ある程度の製品であれば「リターン・トゥ・ホーム(RTH)」機能が搭載されており、コントローラーとの接続が途絶えたらドローンが自動で発着地に帰還することが可能です。

また、操縦に夢中になるあまりバッテリーの残量に気づかなかった場合はバッテリー低下アラームが鳴る又はその場で着陸・・など機能を搭載したものも多くあります。(池の上を飛行中に、勝手に着陸されても困るんですが・・・。)

ある程度の高級機の場合は、機体内部に障害物センサーをいくつも持っており自動回避するものもあります。

そういった機能を持つために、GPSシステムを搭載しているかどうかは重要な問題となるでしょう。

  

2 電波法違反はかなり厳しい。(国内技適認証)

空飛ぶドローンを地上から操作するためには、通常は電波を使用します。

この電波は限られた周波数帯を使用するものであるため、不正な機器を使用すると混線の原因となる可能性があり、日本国内では電波を発する機器は「特定無線設備の技術基準適合証明(通称:技適)」を取得することが法律により義務付けられています。

こんなシール又は印刷がある。

電波は多くの分野で利用されており、社会生活に不可欠なものですが、一方で電波の使用範囲は有限希少ですので効率的に使うことが大切です。

無線機器などには様々なルールが設けられており、 電波法にて細かく規定されています。

技適マークが付いていない無線機はこれらのルールに従っていないものということになります。

「技適取得済み」又は「国内認証済み」という表記があるものを選びましょう。

技適マークについて・・総務省HP

主要メーカーが日本で販売するほとんどのドローンは技適を通過しているため、何ら問題ありません。

しかし、「ネット上で売られている激安製品」や「怪しげな海外並行輸入品」などの一部製品には技適認証を取得していない機体も存在しているようです。

このような技適認証を通過していない機体は電源をオンにしただけでも、電波法違反となります。

「電波法違反のドローンを飛ばして逮捕された」というニュースは今のところ聞いたことはありませんが、うっかり値段につられて違法な製品を購入してしまわないように注意したいものです。

そもそも、機体の登録自体ができませんが・・。

要注意は、100グラム未満の航空法適用外のトイドローンであっても、電波法は適用されます。

 

3  粗悪なバッテリーによる、電圧低下や発火。

ドローンが飛行するための電源には「リポ(LiPo)」と呼ばれるリチウムイオンポリマー二次電池が使用されています。

このような電池には、充放電制御回路や短絡(ショート)・過熱などから電池を保護する回路が積まれていますが、粗悪品の場合はこの回路性能が不十分でバッテリーが膨張、発熱、発火などのトラブルに見舞われる可能性があります。

スマホなどでも、バッテリーに起因する事故のニュースを耳にすることがあります。

また、電池そのもの強度が低い場合や適切に設計されていない場合は墜落の際の衝撃などで急激に反応が進み爆発が起こることもあります。

回路の性能や強度については、必ずしも値段が品質に比例するわけではないかもしれませんが、極端に安い製品については十分に注意することが必要です。

また、購入に際しては、メーカーの説明や通販サイトのレビューコメント欄だけを鵜呑みにするのではなく、販売店に評判を聞いたり、BlogやSNSで生の声を拾ったりするなどして、バッテリーに異常が発生したという報告がないか調べるなどといった慎重さも必要です。

 

ドローンの価格に影響を与える代表的な要素(装備)をいくつかご紹介します。機体を購入する際の参考にしてみてください。

 

ペイロード(積載能力)

ドローンに搭載できる重量が重くなれば重くなるほど、機体が大型化するため価格は上昇します。

例えば動画を撮影する場合に「フルHD画質で良いし、多少映像に揺れがあっても構わない」という場合であれば、小型で軽量なカメラをドローンに取り付けるだけで良いのですが、8Kなどの高画質のカメラと、高性能スタビライザーをドローンに積んで圧倒的にキレイな映像を撮りたいなどという場合はそれなりの重量を持ち上げる(飛ばす)必要があり、その様な飛行能力のドローンとなると高価な物が必要になります。

 

障害物回避能力(緊急時の機体動作の自動化)

ドローンはビジョンポジショニング・システム (VPS)や3次元認識システムなどで障害物を認識し、GPS、慣性測定ユニットなどから得た情報と合わせて専用のプロセッサーでリアルタイムに処理することで衝突を避け、安定した飛行を実現しています。

上位モデルでは、これらのセンサーの数を増やしたり赤外線センサーなどを搭載したりすることで、より衝突回避能力を上げている機体もあります。

しかし、当然機能が複雑になればなるほど、機体の価格も高くなり、「ぶつかりにくいドローンほど高価になる訳です。

 

カメラ性能(動画撮影時の画質)

ドローンを購入する動機として、「空から写真や動画を撮影してみたい」という方も多いのではないでしょうか。

最近ののドローンは飛行性能だけでなく、写真や動画をいかに美しく撮れるかという点から撮影能力を売りにして居る場合が多いですね。

カメラは撮像素子(センサー)が大きく高性能であるほど価格が上がります。

撮像センサーが大型化すると、大量のデータを処理するための高価な画像処理エンジンなども必要となります。

また、ドローン特有の話として、機体そのものの振動や風による揺れなどを軽減してブレの少ない写真や動画を撮るためにはジンバル(スタビライザー)も必要になる訳で、それらを搭載した分機体を大きく高性能にしなければならないため価格が上がるのです。

まあ、どこで妥協するかになってしまいますね。

 

ドローン界のトップメーカー

 

日本国内で数多く販売されている中で、主要ドローンメーカーを挙げてみます。当然、国内技適認証については問題の無いメーカーばかりです。

 

D J I (ディジェイアイ)

中級から高級機まで、 民生用ドローンメーカーの最大手で、7割以上のグローバル・マーケットシェアを持つと言われています。

まさに、ドローン界のトップメーカー、性能も申し分なく個人から自治体・事業者までユーザー層はかなり広いでしょう。

DJIラインナップ(出典:DJI公式ページ)

 

GoPro (ゴープロ) 

2017年6月から撮影用のドローンを製造、アクションカメラの老舗ブランドが開発したドローンが Karma(カーマ) です。

カメラ部を最新モデルのGoPro Hero 6にすれば4K画質で秒間60フレームの動画撮影ができる高性能モデルで、カメラを大きく前に突き出した独特のスタイルによりローターを映り込ませることなく飛行時にカメラをチルトアップできるなどといった特徴があります。

GoProのドローン「Karma」

 

3DR・ROBOTICS (スリーディー・ロボティクス) 

アメリカドローンメーカー。

製品の不具合や納期の遅延などにより失速し、人員の解雇を行なうなど苦境が伝えられる会社です。

2017年7月には、オープンソースベースのシステムとして再始動がアナウンスされたり、新たな資金調達が流れたりするなど、復活の兆しはあるものの、先行きは以前不透明です。 現在、3D Robotics社はドローンを作るハードの会社ではなく、ソフトを作成する会社となりました。

3DR/SOLO

 

Parrot (パロット) 

主に初・中級機を扱う、 フランスのドローンメーカー。

初期のドローン市場で普及価格帯におけるヒット作となる『BeBop』を発売、近年は3DRと同様に人員整理などの暗い話題が聞こえてくることもありますが、飛行機のような固定翼を備えたドローンやアームを備えたドローンなど個性的なモデルを発表し、独特の存在感を市場に放ち続けています。

マルチコプターの他、固定翼機も扱う

 

HolyStone (ホリーストン) 

お手軽価格のドローンが主流で、 トイドローンを得意とする中国メーカーです。

機能を絞り込んだ安価な製品が多く、Amazonなどにおいて常に「トップセールス」を誇っています。ちなみに、日本での技適認証は通過しており法的な規制に関する表示や記載情報も多く安心です。

 

HUBSAN (ハブサン) 

中国に本拠地を置くドローンメーカーで トイドローンよりは少し「本格派寄り」だが価格は手頃、5,000円台で買える空撮ドローンから、5万円代で3軸ジンバルに装着したフルHDの画質のカメラから空撮が行えるモデルなどを発売しています。

なお、日本国内では株式会社ジーフォースや株式会社ハイテックマルチプレックスジャパンが代理販売を行なっており、国内代理店で売られているモデルは技適を通過したものです。

 

Xiaomi (シャオミ) 

スマートフォンブランドとして知られる中国のXiaomiはドローン市場にも参入しています。日本国内での取り扱いは今のところありません。

  

まとめ

用途によってどんなドローンがいいかを選択するのはもちろん、少しでも危険度の少ないものを選ぶのも大切ですね。

バッテリーの持続時間や信頼性や通信電波の安定性・操作距離、そして緊急時の機体の制御方法についても事前によく確認しておくことが最も大切だと思います。

2022年6月より、小型無人機の登録制が始まっていますが、去年までと比べると法的規制はかなり厳しいものがあります。

ただの趣味だから、小さなドローンだから、知らなかったでは済まされなくなっています。

一人でも多くに方が、基本的な飛行ルールをよく理解する必要があると私は思います。

 

 

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