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アマチュア無線3級試験問題。過去問題をクリヤすれば安心!100問。

アマチュア無線3級試験問題。過去問題をクリヤすれば安心!100問。

アマチュア無線4級を取るつもりならば、ほぼ同じ内容の3級を目指そう。モールスの実地試験がなくなり略号と符号の問題が数点追加されるのみです。(使用電力範囲も大きくモールス帯も使えて便利なので、ちょっと優越感!)

3級アマチュア無線技士の無線工学問題

第1問 電信送信機において、被変調波形が図のようになる原因は、次のうちどれか。

  1.  電源平滑回路の容量不足
  2.  電けん回路のフイルタが不良
  3.  電けん回路のリレーの調整不良
  4.  電源の容量不足

補足:平滑回路とは、交流入力から直流電圧を作った後交流成分を除去して電圧を安定させるための回路です。平滑回路の働きが不十分で、直流出力の中に交流成分が残っていると上図のような波形と成り電圧が安定していない状態となります。

正答:1 

 

第2問 周波数 f の信号入力と、周波数 f0 の局部発振器の出力を周波数混合器で混合したとき、出力側に流れる電流の周波数は、次のうちどれか。

  1.  f+f0/2
  2.  f・f0
  3.  f ± f0
  4.  f/f0

補足:周波数 f の信号入力を中心に、周波数 f0 の局部発振器の出力周波数分だけ変化します。

正答:3

 

第3問 次の文の[   ]内に当てはまる字句の組合せで、正しいのはどれか。

回路の[ A ]を測定するときは被測定回路に直列に、[ B ]を測定するときは被測定回路に並列に計器を接続する。また、特に[ C ]の場合、極性を間違わないよう注意しなければならない。

   A     B     C

  1. 電圧 ―― 電流 ―― 直流
  2. 電流 ―― 電圧 ―― 直流
  3. 電流 ―― 電圧 ―― 交流
  4. 電圧 ―― 電流 ―― 交流

補足:電流は直列測定、電圧は並列測定します。交流は直流と違い極性が固定しておらず常に入れ替わっていますので、測定時の極性を気にする必要はありませんが、測定レンジは必ず交流レンジにしておくことを忘れてはいけません。

正答:2

   

第4問 SSB送信機において、下側波帯又は上側波帯のいずれか一方のみを取り出す目的で設けるものは何か。

  1. 平衡変調器
  2. 帯域フィルタ
  3. 周波数逓倍器
  4. 周波数混合器 

補足:キャリア(搬送波)周波数を中心に、下側波帯をLSB、上側波帯をUSBといいます。因に、SSBはシングルサイドバンド(単側波帯)の略です。

正答:2

第5問 電界効果トランジスタを一般の接合形トランジスタと比べた場合で、正しいのはどれか。

  1. 入力インピーダンスが低い
  2. 電流制御のトランジスタである
  3. 高周波特性が優れている
  4. 内部雑音は大きい

補足:電界効果トランジスタはFETと言い、記号は下図の通りです。

D:ドレイン、G:ゲート、S:ソース

正答:3 

第6問 八木アンテナをスタック(積重ね)に接続する場合があるが、この目的はなにか。

  1. 指向性を鋭くするため 
  2. 固有周波数を長くするため
  3. 指向性を広くするため
  4. 固有周波数を短くするため

補足:下図の中心点が給電部です。の数が多いほど前方への指向性が鋭くなっていきます。は,後方への電波の放出を抑え前方へと反射します。

3エレメント八木アンテナ、A:導波噐(ディレクター)、B:放射噐(ラジエーター)、C:反射噐(レフレクター)と言います。

正答:1 

 

第7問 次の文の[   ]内に当てはまる字句の組合せで、正しいのはどれか。

ディップメータによる回路の共振周波数の測定要領は、次のとおりである。
測定しようとする回路に、ディップメータの発振コイルを[ A ]に結合する。次に可変コンデンサを調整して、発振周波数を測定周波数に一致させると、ディップメータの発振出力が[ B ]されて、電流計の指示が[ C ]になる。このときの可変コンデンサのダイヤル目盛から、その回路の共振周波数が直読できる。

   A    B      C

  1.  疎 ―― 相加 ―― 最大
  2.  疎 ―― 吸収 ―― 最小
  3.  密 ―― 吸収 ―― 最小
  4.  密 ―― 相加 ―― 最大

補足:ディップメータ(吸収型波長計)は、共振回路やアンテナの共振周波数を測定する計測機器です。 当初、内蔵の発振回路には真空管が用いられており、共振時の真空管のグリッド電流の減少によって共振点がわかることから、グリッドディップメータとも呼ばれます。

正答:2

 

第8問 図に示す電界効果トランジスタ(FET)の図記号において、電極aの名称はどれか。

  1. ゲート
  2. ソース
  3. コレクタ
  4. ドレイン

補足:矢印は、電流の流れる方向を指しています。

正答:4

 

第9問 端子電圧6[V]、容量60[Ah]の蓄電池を3個直列に接続したとき、その合成電圧と合成容量はいくらになるか。次に挙げた組み合わせのうち正しいものを選べ。

   合成電圧   合成容量

  1.  18[V] ―― 180[Ah]
  2.   6[V] ―― 180[Ah]
  3.   6[V] ――  60[Ah]
  4.  18[V] ――  60[Ah]

補足:直列の場合は電圧は3個分で3倍に増加します。並列の場合は電圧はそのままに電流は3個分3倍に増加となります。

正答:4

 

第10問 図に示すリング変調回路において、搬送周波数を加える端子と出力に現れる周波数との組合せで、正しいのはどれか。 ただし、搬送周波数をfc、信号周波数をfsとする。

   fcを加える端子    出力周波数

  1.  c ― d ―――― fc±fs
  2.  c ― d ―――― fc+fs
  3.  a ― b ―――― fc+fs
  4.  a ― b ―――― fc±fs

補足:a-bには、変調周波を入力し増す。

正答:1

 

第11問 電信送信機において電波障害の発生を防止する対策として、誤っているのはどれか。

  1.  高調波トラップを使用する
  2.  給電線結合部は静電結合とする
  3.  LPF又はBPFを挿入する
  4.  キークリック防止回路を設ける

補足:LPFはローパスフィルター、BPFはバンドパスフィルタの略。

正答:2

 

第12問 スーパヘテロダイン受信機に直線検波が用いられる理由で、誤っているのはどれか。

  1.  入力が小さくても大きな検波出力が取り出せるから
  2.  忠実度を良くすることができるから
  3.  大きな入力に対してひずみが少ないから
  4.  大きな中間周波出力電圧が検波器に加わるから 

補足:増幅特性曲線の直線部分を使用するため、歪が少ない。

正答:1

 

第13問 アマチュア局から発射された電波のうち、短波の基本波によってTVIが生じた。この防止対策としてテレビジョン受像機のアンテナ端子と給電線の間に、次のうちどれを挿入すればよいか。

  1.  ラインフィルタ
  2.  高域フィルタ
  3.  アンテナカプラ
  4.  低域フィルタ

補足:高域フィルタ(HPF)

正答:2

 

第14問 3.5〔MHz〕から28〔MHz〕までのアマチュアバンドにおいて、主に利用する電波の伝わり方はどれか。

  1.  大地反射波
  2.  対流圏波
  3.  電離層波
  4.  直接波

補足:短波は直進性が高いので、電離層による反射波で長距離通信が可能となります。

正答:3

 

第15問 次のものは、導体、半導体及び絶縁体の順に並べたものである。誤っているのはどれか。

  1.  鉛  ――――― 亜酸化銅 ―――― 空気
  2.  銀  ――――― ゲルマニウム ―― 油
  3.  アルミニウム ー シリコン ―――― 大地
  4.  銅  ――――― セレン  ―――― 雲母

補足:シリコンは、トランジスタの材料です。

正答:3

 

第16問 FM送信機に使用されていないのはどれか。

  1.  水晶発振器
  2.  IDC回路
  3.  周波数逓倍器
  4.  平衡変調器

補足:平衡変調器は、信号波と搬送波を入力してやると、上下の側波帯(サイドバンド:U・LSB)のみが出力される回路で、通常は搬送波は出力されません。(SSBで使用されます。)

正答:4

 

第17問 次の文の[   ]内に当てはまる字句の組合せで、正しいのはどれか。

送受信機の電源に商用電源を用いる場合は、[ A ]により所要の電圧にした後、[ B ]を経て[ C ]でできるだけ完全な
直流にする。

    A       B       C

  1.  変調器 ―― 平滑回路 ―― 整流回路
  2.  変調器 ―― 整流回路 ―― 平滑回路
  3.  変圧器 ―― 整流回路 ―― 平滑回路
  4.  変圧器 ―― 平滑回路 ―― 整流回路

補足:商用電源100Vを適正電圧に変換(変圧器:トランス)した後、整流して直流電圧にし平滑回路でリップル等の交流成分を整えます。

正答:3

 

第18問 図は、スーパヘテロダイン受信機の検波回路である。可変抵抗器VRのタップTをb側に移動させれば、どのようになるか。

  1.  AGC電圧が増大する
  2.  低周波出力が減少する
  3.  AGC電圧が減少する
  4.  低周波出力が増大する

補足:b側に移動させると、T点とG(グランドレベル)間の抵抗値は減少することになります。つまり、T-b間の電圧は小さくなるのです。(a-TとT-bの分圧を考えるとわかりやすい)

正答:2

 

第19問 テスタで抵抗値を測定するとき、準備操作としてメーター指針のゼロ点調整を行うが、2本のテスト棒をどのようにしたらよいか。

  1. テスト棒は、測定端子よりはずしておく
  2. テスト棒は、測定する抵抗の両端に、それぞれ先端を確実に接触させる
  3. テスト棒は、先端を接触させて短絡(ショート)状態にする
  4. テスト棒は、先端を離し開放状態にする

補足:テスト棒を短絡させ、メーターをフルスケール状態にして正しく「0」を差すことを確認してから使用すること。ずれている場合は、ゼロ点調整を行う。

正答:3

 

第20問 電けん操作をしたとき、電信波形が図のようになる原因で、正しいのはどれか。

  1.  チャタリングが生じている。
  2.  キークリックが生じている
  3.  電源のリプルが大きい。
  4.  寄生振動が生じている。

補足:キークリックとは、電鍵操作時に,電鍵の接点に火花などを生じ,送信電波にクリック音が混入する現象です。

正答:2

 

第21問 次の文の[   ]内に当てはまる字句の組合せは、下記のうちどれか。

分流器は[ A ]の測定範囲を広げるために用いられるもので、計器に[ B ]に接続して用いられる。

    A    B

  1.  電流計 ―― 並列
  2.  電圧計 ―― 並列
  3.  電流計 ―― 直列
  4.  電圧計 ―― 直列

補足:電流計 ― 並列(分流噐)、電圧計 ― 直列(分圧噐)

正答:1

 

第22問 真空中を直進する電子に対して、その進行方向に直角で強力な磁界が加えられると電子はどのようになるか。

  1.  電子の進行速度が速くなる
  2.  電子の進行方向が変わる
  3.  電子の進行速度が遅くなる
  4.  電子の数が増加する

補足:フレミングの法則を覚えよう。(右手と左手がありますが、どれも電流と磁界と力の方向を表しています。)

正答:2

 

第23問 半波長ダイポールアンテナの放射電力を10[W]にするためのアンテナ電流は、ほぼいくらか。ただし、熱損失となるアンテナ導体の抵抗分は無視するものとする。

  1.  1.4[A]
  2.  0.4[A]
  3.  3.7[A]
  4.  0.1[A]

補足:アンテナの特性インピーダンスは75Ωです。(75Ω同軸フィーダーを使用する)

P(放射電力)= V・ I = I^2・R (電力の計算式) より  10=I^2 x 75 より I=0.37A となります。実際はそれ以外に、アンテナ導体に電流を流す際の熱損失がありますが、それは無視するとなっていますので一番近い値が正解となります。

正答:2

 

第24問 図は、トランジスタ増幅器のVBE-Ic特性曲線の一例である。特性のP点を動作点とする増幅方式は、次のどれか。

  1. AB級増幅器
  2. C級増幅器
  3. A級増幅器
  4. B級増幅器

補足:増幅素子を入力信号の半周期以下のサイクルで導通させる方式で歪みは大きいのですが、効率が良くなります。オーディオでは使われず、高周波回路で使用されます。(因みに、A級やB級は一般増幅回路やオーディオなどに使われます。)

正答:2

 

第25問 電離層伝搬について、次の記述のうち正しいものはどれか。

  1.  昼間は高い周波数ではD層とE層に吸収されてしまうから、低い周波数を用いる
  2.  夜間は低い周波数ではE層とF層を突き抜けてしまうから、高い周波数を用いる
  3.  昼間は低い周波数ではD層とE層を突き抜けてしまうから、高い周波数を用いる
  4.  夜間は高い周波数ではE層とF層を突き抜けてしまうから、低い周波数を用いる

補足:Es:Eスポ(スポラディックE層)を使えば、10W程度の送信機でも海外と交信できます。

正答:4

 

第26問 次の文の[   ]内に当てはまる字句の組合せは、下記のうちどれか。
シングルスーパーヘテロダイン受信機において、[ A ]を設けると、[ B ]で発生する雑音の影響がすくなくなるため[ C ]が改善される。

      A        B         C

  1.  高周波増幅部 ――― 周波数変換部 ―――― 信号対雑音比
  2.  中間周波増幅部 ―― 周波数変換部 ―――― 信号対雑音比
  3.  高周波増幅部 ――― 中間周波数増幅部 ―― 選択度
  4.  周波数変換部 ――― 中間周波数増幅部 ―― 選択度

補足:スーパーヘテロダイン方式を理解しよう。受信電波と受信機内の局部発振器の出力との共振周波数をつくり、受信電波より低い周波数に変換し安定した増幅を行なう高感度・高選択度の受信方式です。 現在のラジオ・テレビ受信機や通信用受信機はほとんどこの方式です。

正答:1

 

第27問 FM送信機で28[MHz]の周波数の電波を発射したところ、FM放送受信に混信を与えた。送信側で考えられる混信の原因で正
しいのはどれか。

  1.  第3高調波が強く発射されている
  2.  寄生振動が発射されている
  3.  1/3倍の低調波が発射されている
  4.  過変調になっている

補足:第3高調波は送信周波の3倍の周波数となりますので、84MHz近傍の周波に影響を与えます。

正答:1

 

第28問 送信側の原因で、TVI及びBCIが発生する最も重大な要因となるものはどれか。

  1.  発射電波の周波数安定度が悪い場合
  2.  送信出力がリプルによる変調を受けている場合
  3.  電建回路でキークリックが発生している場合
  4.  電源電圧が変動している場合

補足:キークリックは、送信機の出力を電信符号(モールス符号)にしたがって断続する電鍵操作時に,電鍵の接点に火花などを生じ送信電波にクリック音が混入する現象です。 キークリックを生じた電波を受信した場合,トーン信号にクリック音(カリッという音)が混じります。

正答:3

 

第29問 通常使用される真空管の電子放出方法は、次のうちどれか。

  1.  強電界放出
  2.  熱電子放出
  3.  光電子放出
  4.  二次電子放出

補足:真空管内部には、熱電子を放出させるためのヒーター(6.3V)が内蔵されています。(赤く光って見えます。)

正答:2

 

第30問 雑音電波の発生を防止するため、送信機でとる処置で、有効でないものはどれか。

  1.  各種の配線を束にする
  2.  接地を完全にする
  3.  高周波部をシールドする
  4.  電源線にノイズフィルタを入れる

補足:各種の配線を束にすると、電線間でノイズが飛び移りやすくなります。

正答:1

 

第31問 電けん操作をしたとき、電信波形が図のようになる原因で、正しいのはどれか。

  1.  電源のリプルが大きい
  2.  寄生振動が生じている 
  3.  キークリックが生じている
  4.  チャタリングが生じている

補足:寄生振動( parasitic oscillation)は、無線通信機の発振器や増幅器などの電子回路において,主振動回路以外の部分に正常な周波数と無関係な周波数で発生する振動をいう。 これが発生すると,正常な通信に妨害を与えたり回路に異常電圧が発生したりすることがある。

正答:2

 

第32問 送信用アンテナに、延長コイルを必要とするのは、どのような場合か。

  1.  使用する電波の波長がアンテナの固有波長より短い場合
  2.  使用する電波の波長がアンテナの固有波長に等しい場合
  3.  使用する電波の周波数がアンテナの固有周波数より高い場合
  4.  使用する電波の周波数がアンテナの固有周波数より低い場合

補足:延長コイルはローディングコイルとも言います。使用周波の波長に対し、アンテナをより小型化するためにしようされます。

正答:4

 

第33問 図の電流計において、分流器の抵抗Rをメータの内部抵抗rの4分の1の値に選べば、測定範囲は何倍になるか。

  1.  2倍
  2.  5倍
  3.  6倍
  4.  4倍

補足:

正答:2

 

第34問 次の文の[   ]内に当てはまる字句の組合せは、下記のうちどれか。

発振周波数が10〔MHz〕ぐらいより高い水晶発振子は,その厚みが非常
に[ A ]なり製造が難しく,超短波帯の送信機では[ B ]動
作の周波数逓倍器を用いて高い周波数を得ている.

    A   B

  1.  厚く-C級
  2.  厚く-A級
  3.  薄く-A級
  4.  薄く-C 級

補足:高周波信号にはC級が主に使用されます。

正答:4

 

第36問 クラリファイヤの調整で、正しいのはどれか。

  1.  局部発振器の発振周波数を変化させる
  2.  高周波増幅器の同調周波数を変化させる
  3.  検波器の出力を変化させる
  4.  低周波増幅器の出力を変化させる

補足:局部発振器は、スーパーヘテロダイン方式の回路に使用されます。

正答:1

 

第37問 FM送信機において、変調波を得るには、図の空欄の部分に何を設ければよいか。

  1.  平衡変調器
  2.  位相変調器
  3.  周波数逓倍器
  4.  緩衝増幅器

補足:FM送信機は、FM変調された電波を発信します。発信信号(キャリア)をマイクからの音声信号で変調(位相を変化)させます。

正答:2

 

第38問 昼間21[MHz]バンドの電波で通信をおこなっていたが、夜間になって遠距離の地域が通信不能になった。そこで周波数バンドを切り替えたところ再び通信が可能となった。通信を可能にした
周波数バンドは次のうちどれか。

  1.  144[MHz]バンド
  2.  28[MHz]バンド
  3.  50[MHz]バンド
  4.   7[MHz]バンド

補足:低い周波数の方が伝搬距離は伸びます。昼間と夜間の違いは電離層の影響です。(別問題参照)

正答:4

 

第39問 アマチュア局の電波が近所のテレビジョン受像機に電波障害を与えることがあるが、これを通常何といっているか。

  1.  スプリアス妨害
  2.  TVI 
  3.  BCI
  4.  アンプI

補足:スプリアス妨害 TVI  BCI アンプI 妨害電波や各ノイズの種類を覚えましょう。

正答:2

 

第40問 トランジスタ回路において、次の文の[   ]内に当てはまる字句の組合せで、正しいのはどれか。

[ A ]接地トランジスタの電流増幅率は、[ B ]電流の変化量を[ C ]電流の変化量で除した値で表される。

    A       B        C

  1.  ベース ――― ベース ――― コレクタ
  2.  エミッタ ―― ベース ――― コレクタ
  3.  ベース ――― コレクタ ―― ベース
  4.  エミッタ ―― コレクタ ―― ベース

補足:エミッタが入出力のコモンラインとなっている回路構成です。ベース電流(入力)はベース・エミッタ間、コレクタ電流(出力)はコレクタ・エミッタ間の電流値です。

正答:4

 

第41問 次の文の中に当てはまる字句の組み合わせは、下記のうちどれか。

電波が電離層を突き抜けるときの減衰は、周波数が高いほど[ A ]、反射するときの減衰は、周波数が高いほど[ B ]なる。

    A     B

  1.  小さく ―― 小さく
  2.  大きく ―― 大きく
  3.  大きく ―― 小さく
  4.  小さく ―― 大さく

補足:周波数が高いほど電離層を通過しやすく、低いほど反射しやすいと覚えておくとわかりやすいでしょう。

正答:4

 

第42問 図に示す回路において、コンデンサのリアクタンスは、ほぼいくらか

  1.  360[Ω]
  2.   36[Ω]
  3.  180[Ω]
  4.   18[Ω]

補足:リアクタンスは、交流電流の流れを妨げる大きさを表わすものでしたので、抵抗値と同じようなものです。

コンデンサの静電容量の値(75uF)は、コンデンサの固有の値(つまり、コンデンサごとに決まる値で、電源の周波数 が変わても変わりません。
しかし、リアクタンスは交流成分に対する抵抗値なので、電源の周波数によりその大きさが変わります。

リアクタンス計算式 f は交流の周波数、Cはコンデンサの容量です。

ω(オメガ:角速度)=2π f ですので、Xc=1/ωc とも書きます。

π(パイ)は3.14、uF(マイクロファラッド)は10のマイナス6乗(ファラッド:容量の単位)

抵抗値(リアクタンス)を求める計算式は、 1/2×3.14×60×75×10^-6 となります。

これをまとめると、 10^6 2×3.14×60×75 です。( 1000000÷28260=35.385 )

近似値を取りますので、約36Ωとなります。

因みに、回路にコイルが接続されている場合は、誘導性リアクタンスとなり、インダクタ(コイル:誘導性負荷)に交流電流を流した際の電流の流れにくさのことです。 単位は、同じオーム(Ω)を使用します。

リアクタンスを求める式は、以下の通りです。 Lは、コイルのインダクタンス(mH:ミリヘンリー単位)です。

ω(オメガ:角速度)=2π f ですので、XL=ωL とも書きます。

誘導性や容量性リアクタンスと直流抵抗分などが合成された 回路全体の抵抗成分を「インピーダンス」と言います。(単位も同じΩ(オーム)を使用します。)

インピーダンスとして表記する場合は、「 jωL 」(誘導性)、 「 jωⅽ 」(容量性)  などと表記されます。( j は、虚数解を表す時に使用される記号です。)

正答:2

 

第43問 図に示すDSBスーパヘテロダイン受信機の構成には誤った部分がある。これを正すにはどうすればよいか。

  1. (D)と(F)を入れ替える。
  2. (A)と(D)を入れ替える。
  3. (B)と(C)を入れ替える。
  4. (E)と(F)を入れ替える。

補足:ブロック図の基本パターンです。覚えておきましょう。

正答:4

 

第44問 次の文の[   ]内に当てはまる字句の組合せで、正しいのはどれか。

シリコン接合ダイオードに加える[ A ]を変えると、PN間の[ B ]が変化する。このような性質のダイオードを[ C ]という。

     A      B       C

  1.  逆方向電圧 ――静電容量――ツェナダイオード
  2.  順方向電圧 ――抵抗――――バラクタダイオード
  3.  順方向電圧 ――抵抗――――ツェナダイオード
  4.  逆方向電圧 ――静電容量――バラクタダイオード

補足:可変容量ダイオード(Variable Capacitance Diode)はバリキャップまたはバラクタ(Varactor)ダイオードとも呼ばれます。用途は、電子同調回路や電圧制御発振器 (VCO) などの電子部品です。

ツェナーダイオードは電流が変化しても電圧が一定であるという特長を利用して定電圧回路に使用されたり、サージ電流や静電気からIC(半導体集積回路)などを守る保護素子として使用されます。特徴は、一般的なダイオードは順方向で使用するのに対してツェナーダイオードは逆方向で使用されます。

正答:4

 

第45問 中間周波数が455〔kHz〕のスーパヘテロダイン受信機で、21.350〔MHz〕の電波が受信されているとき、局部発振周波数は次のどの周波数となるか。

  1.  21.350〔MHz〕
  2.  22.260〔MHz〕
  3.  21.805〔MHz〕
  4.  20.440〔MHz〕

補足:21.350〔MHz〕の受信電波と局部発振周波数の差が中間周波数455〔kHz〕になるように、局部発振周波数を変化させてやります。

正答:3

 

 第46問 接合ダイオードが整流作用の動作を行うことの原理的な説明をしているのは、次のうちどれか。

  1.  逆方向電圧を加えたとき内部抵抗は小さい
  2.  順方向電圧を加えたとき内部抵抗は小さい
  3.  順方向電圧を加えたとき電流は流れにくい
  4.  逆方向電圧を加えたとき電流は容易に流れる

補足:逆方向電圧を加えたときはその逆で、内部抵抗は大きくなります。

正答:2

 

第47問 図に示すように、2本の軟鉄棒(AとB)にそれぞれコイルを巻き、2個が直線状になるようにつるしてスイッチSを閉じるとAとBはどのようになるか。

  1.  引き付け合ったり離れたりする
  2.  互いに引き付けあう
  3.  特に変化しない
  4.  互いに反発しあう

補足:極性を同じくしてコイルの巻方向を逆にすると、磁力線の方向は逆となります。

正答:4

 

第48問 FM送信機で50[MHz]の周波数の電波を発射したところ、近所のテレビジョン放送受信の第2及び第3チャンネルだけに混信を与えた。このアマチュア局の送信設備は、次のうちどの状態あると考えられるか。

  1.  高調波が強く発射されている 
  2.  同軸給電線が断線している
  3.  過変調になっている
  4.  送信周波数が少しずれている

補足:高調波とは、Tx( トランスミッター:送信 ) 周波の整数倍の周波数成分のノイズです。因みに低調波は、整数分の一倍の周波数成分のノイズです。

正答:1

 

第49問 緩衝増幅器は、どの部分に用いられるか。

  1.  周波数逓倍器と電力増幅器の間
  2.  発振器と周波数逓倍器の間
  3.  周波数逓倍器と励振増幅器の間
  4.  音声増幅器と電力増幅器の間

補足:他の問題にもありますが、送信機や受信機を構成する要素を表す「ブロック図」は面倒ですがいくつかのパターンがありますので、ひたすら暗記です。

正答:2

 

第50問 図に示したアンテナの水平面指向特性は、次のうちのどのアンテナのものか。

  1.  八木アンテナ
  2.  キュービカルカッドアンテナ
  3.  垂直半波長ダイポールアンテナ
  4.  パラボラアンテナ

補足:垂直に立ったアンテナを上から見た図になっています。(バーチカルアンテナとも言います。)ダイポールアンテナは、使用電波の波長の2分の1より短い直線状の導体を、左右対称に配したアンテナで、中心に給電点があり特定の方向およびその反対方向に指向性をもつアンテナです。

正答:3

 

第51問 図の電圧計において、倍率器の抵抗Rメータの内部抵抗rの3倍の値に選べば、測定範囲は何倍になるか。

  1. 2倍
  2. 5倍
  3. 3倍
  4. 4倍

補足:測定倍率は、R+r / r 倍となります。

正答:4

 

第52問 14〔MHz〕用の半波長ダイポールアンテナの長さは、ほぼ幾らか。

  1.  11〔m〕
  2.  43〔m〕
  3.  21〔m〕
  4.   5〔m〕

補足:14〔MHz〕の電波の波長(1サイクル分の距離)は、「1秒間に進む光速の距離」を「周波数」で割ってやると計算できます。つまり、30×10の7乗(m:メートル)を14×10の6乗で割ると 300÷14となり、約22メートルとなります。半波長ダイポールアンテナは1波長の半分ですから、約11メートルとなります。

正答:1

 

第53問 八木アンテナについての説明のうちで、誤っているのはどれか。

  1.  指向性アンテナである
  2.  反射器、放射器及び導波器で構成される
  3.  接地アンテナの一種である
  4.  導波器の素子数の多いものは指向性が鋭い

補足:接地アンテナは、大地(アース)の上に絶縁体を介して長さが1/4波長のエレメントを立て同軸ケーブルの芯線側を、そして網線(シールド)側を大地に接続します。代表的なものに1/4波長接地型垂直アンテナがあります。

イメージ図

正答:3

 

第54問 電源の定電圧回路に用いられるダイオードは、次のうちどれか。

  1.  発光ダイオード
  2.  ツェナーダイオード
  3.  ホトダイオード
  4.  可変容量ダイオード

補足:ツェナーダイオードはダイオードの一種で、定電圧ダイオードともいいます。一定の電圧(リファレンス)を得る目的で使用される素子です。

A:アノード、K:カソード

正答:2

 

第55問 次の文の[   ]内に当てはまる字句の組合せは、下記のうちどれか。

倍率器は [A] の測定範囲を広げるために用いられるもので、計器に [B] に接続して用いられる。

    A     B

  1.  電流計 ―― 並列
  2.  電流計 ―― 直列
  3.  電圧計 ―― 直列
  4.  電圧計 ―― 並列

補足:電圧計の倍率器は電圧計に対し直列にいれます。それに対し、電流計の分流器は並列に入れます。(電圧計の入れ方と電流計の入れ方及びそれぞれの倍率器と分流器の入れ方を間違えないようにします。)

電流計(負荷に対して直列)と分流器(電流計に対して並列)の接続
電圧計(負荷に対して並列)と分圧器(電圧計に対して直列)の接続

正答:3

 

第56問 スーパヘテロダイン受信機において、近接周波数による混信を軽減するには、どのようにするのが最も効果的か。

  1.  高周波増幅器の利得を下げる
  2.  AGC回路を「断」にする
  3.  中間周波増幅部にクリスタルフィルターを用いる
  4.  局部発振器に水晶発振回路を用いる

補足:水晶フィルターは必要な周波数のみを取り出すバンドパスフィルター(BPF:帯域フィルタ)です。 水晶の高いQ値により急峻な通過特性を有します。

正答:3

 

第57問 図に示す並列共振回路において、インピーダンスをZ、電流をi、共振回路内の電流をioとしたとき、共振時にこれらの値はどのようになるか。

    Z  I   io

  1.  最小―最小―最大
  2.  最大―最小―最小
  3.  最小―最大―最大
  4.  最大―最小―最大

補足:I は回路全体を流れる電流、ioは並列共振回路内を流れる電流です。 共振回路のL又はCを変化させることで共振周波数を変えることができます。共振周波の信号が入力したときにio(共振電流)が最大となり、特定周波の信号を取り出すことができます。

正答:4

 

第58問 他の無線局の受信設備に妨害を与えるおそれがあるのは、次のうちどれか。

  1.  送信電力が低下したとき
  2.  電源フィルタが使用されたとき
  3.  高調波が発射された時
  4.  電源に蓄電池が使用されたとき

補足:高調波(スプリアス)は、主要発射電波の整数倍の電波です。つまり不要電波です。

正答:3

 

第59問 FM送信機において、大きな音声信号が加わっても周波数偏移を一定値内に収めるためには、図の空欄の部分に何を設ければよいか。

  1.  音声増幅器 
  2.  AGC回路
  3.  緩衝増幅器 
  4.  IDC回路

補足:IDC回路:瞬間周波数偏移制限器、大きな音声が入力された際には信号を抑圧し、占有周波数帯域幅が広がり他局に迷惑を掛けるのを防ぐ働きをする。マイクのすぐ後、音声増幅器と周波数変調器の間にある。 因みに、AGC回路は、オートゲインコントロール(自動利得調整回路)です。

正答:4

 

第60問 図に示す整流回路において、C1、C2及びCHは直流と交流に対して、それぞれどのような働きをするか。

C1、C2:コンデンサ、 CH:チョークコイル

   C1及びC2の働き   CHの働き

  1.  直流を妨げる ――― 交流を通す
  2.  交流を妨げる ――― 直流を妨げる
  3.  直流を通す ―――― 交流を妨げる
  4.  交流を通す ―――― 直流を通す

補足:電源回路における整流回路の働きは、出力側に対し直流成分のみを流し交流成分を流さないことが大切です。

C1及びC2は交流成分は通過しますが直流成分は通しません、CHは直流成分のみを出力側へと流し交流成分に対しては一定の抵抗値を示します。

正答:4

 

第61問 電信送信機で電波障害を防ぐ方法として、誤っているのはどれか。

  1.  LPF又はBPFを挿入する
  2.  キークリック防止回路を設ける
  3.  高調波トラップを使用する
  4.  給電線結合部は静電結合とする

補足:静電結合とは、アンテナの給電点にコンデンサ(又はキャパシタ)を直列に入れることで、アンテナや伝送線路のマッチングを取る目的、もしくは同軸ケーブルに信号と電源を重ねる場合の両者の分離方法です。これは効率よく電波を発射させるためのもので高調波や不要輻射の発生を防ぐ効果はありません。

「LPFまたはBPF」は、必要な信号だけを通すフィルタにより、不要な高調波を抑止するものです。「キークリック防止」回路は、電鍵(キー)の接点のON-OFF時の突入電流により不要輻射がまき散らされるのを防止をします。 「高調波トラップ」は、高調波対策で、特定の周波数の高調波を阻止するトラップ回路です。

正答:4

 

第62問 直線検波器の特性についての説明で、正しいのはどれか。

  1.  入力がある値を超えると出力は一定になる
  2.  入力が大きくなると、出力は入力に比例して大きくなる
  3.  比較的小さい入力電圧で動作する
  4.  入力が大きくなるとひずみが多くなる

補足:AM(振幅変調)で一般的に使われる検波器。ダイオードを使ったものが一般的で、入力と出力が比例(直線的特性である)ところから、直線検波器と呼ばれます。

入力電圧が十分に大きい時は歪みが少なく大きな検波出力が得られ忠実度が良い反面入力電圧が小さい時は歪みが大きく出力も小さくなるというデメリットがあります。

正答:2

 

第63問 電信送信機の出力の異常波形とその原因とが正しく対応しているのはどれか。

    波形とその原因

1.電源平滑回路の作用不完全
2.電鍵回路のリレーのチャタリング
3.電源の電圧変動率が大きい
4.電鍵回路のキークリック

補足:リレーのチャタリングは、接点がONする瞬間接点がカチッとワンアクションではなく、瞬間的に着いたり離れたり(の振動)を繰り返すため、ジジーという音になります。これ自体は動作の不具合ではありませんが、良好な状態とも言えず接点の消耗を早める恐れがあります。振動の為波形がギザギザになっています。

正答:2

 

第64問 半波長ダイポールアンテナの放射電力を18〔W〕にするためのアンテナ電流は、ほぼ幾らか。ただし、熱損失となるアンテナ導体の抵抗分は無視するものとする。

  1. 1.4〔A〕
  2. 3.7〔A〕
  3. 0.5〔A〕
  4. 0.1〔A〕

補足:問23を思い出してください。アンテナの特性インピーダンスは75Ωです。(75Ω同軸フィーダーを使用する)

P(放射電力)= V・ I = I^2・R (電力の計算式) より  18=I^2 x 75 より I=0.5A となります。実際はそれ以外に、アンテナ導体に電流を流す際の熱損失がありますが、それは無視するとなっていますので一番近い値が正解となります。

正答:3

 

第65問 容量30〔Ah〕の蓄電池を3〔A〕で連続使用すると、通常は何時間使用できるか。

  1. 6時間
  2. 10時間
  3. 3時間
  4. 30時間

補足:〔Ah〕1時間当たりの放電量です。

正答:2

 

第64問 図に示す発振回路の原理図の名称として、正しいのはどれか。

  1.  コレクタ同調発振回路
  2.  ピアースBE発信回路
  3.  ハートレー発振回路
  4.  コルピッツ発信回路 

補足:コルピッツ発振回路は能動素子2個のコンデンサの直列合成容量コイルのインダクタンスによる共振回路によって発振周波数が決まります。

正答:4

 

第65問 図に示すDSBスーパヘテロダイン受信機の構成には誤った部分がある。これを正すにはどうすればよいか。

  1. (C)と(D)を入れ替える
  2. ( D )と( E )を入れ替える
  3. (A)と(F)を入れ替える
  4. (B)と(C)を入れ替える

補足:中間周波に変換し増幅してから検波します。

正答:2

 

第66問 電信用受信機のBFO回路の説明で、正しいのは次のうちどれか。

  1.  出力側から出る雑音を少なくする回路である
  2.  水晶発振器を用いた周波数安定回路である
  3.  受信信号を可聴周波信号に変換する回路である
  4.  ダブルスーパヘテロダイン方式の第二局部発振器の回路である

補足:BFO (Beat Frequency Oscillator)回路は、受信機においてCW信号やSSB(single side band:単側波帯)信号を復調する際に用いられる電子回路です。

正答:3

 

第67問 図は短波(HF)帯における、ある2地点間のMUF/LUF曲線の例を示したものであるが、この区間における12時(JST)の最適使用周波数(FOT)の値として、最も近いのは次のうちどれか。ただし、MUFは最高使用可能周波数、LUFは最低使用可能周波数を示す。

  1.  12[MHz]
  2.  17[MHz]
  3.  20[MHz]
  4.   8[MHz]

補足:電離層に関する問題です。電離層(でんりそう)とは、地球を取り巻く大気の上層部にある分子や原子が、紫外線やエックス線などにより電離した領域である。この領域は電波を反射する性質を持ち、これによって短波帯などの電波を用いた遠距離(見通し外)通信が可能である。(WikiPediaより)

電離層には下(地表に近い方)から順に、D層、E層、F層とありますが、どの層も昼間は電子密度が高く、夜間には低下します。特にD層は夜間は消滅してしまいます。

昼間はD層の電子密度が上がりますが、HF帯のハイバンド(18~28 [MHz])は周波数が高いので、D層・E層の影響をあまり受けず、F層の反射のみで伝搬します。

使用可能な周波数の上限(MUF)はF層の突き抜けで決まり、使用可能な周波数の下限(LUF)はD層又はE層の減衰量で決まります。

時間は横軸(比例)で、周波数は縦軸(対数)となっています。

12時の点を見てみると、LUFは8~12Mhzの間、MUFは20Mhzですので、4つの選択肢から考えると 12[MHz]では周波数が低く、20[MHz]ではMUFにかかってしまいます。

この問題は、1級の試験にも出題されるので深く考えずこういうものだというくらいで大丈夫です。(黒太文字の言葉を覚えるくらいでいいと思います。)

正答:2

 

第68問 次の文の[   ]内に入れるべき字句の組合せで、正しいのはどれか。

(1)D層とは、地上約[ A ]Km付近に昼間発生する電離層のことをいう。
(2)スポラジックE層とは地上約[ B ]Km付近に突発的に発生する電離層のことをいい、わが国では[ C ]の昼間に発生する。

    A    B    C

  1.  150    150   秋
  2.  30~50   50   春
  3.  300    400   冬
  4.  60~90 100   夏

補足:電離層の電子密度は、季節・昼夜、時間帯によって常に変化しています。

WikiPediaより

正答:4

 

第69問 オシロスコープで図に示すような波形を観測した。この波形の繰り返し周波数の値として、正しいのは次のうちどれか。ただし、横軸(掃引時間)は、1目盛あたり0.5[ms]とする。

  1.  2.5 [KHz]
  2.  0.5 [KHz]
  3.  1.0 [KHz]
  4.  0.25[KHz]

補足:横の時間軸の 1 目盛あたり0.5[ms](ミリセカンド:ミリ秒)であり、のこぎり波形の開始から次の波形の開始までの2目盛りつまり1.0[ms]が、1サイクルの時間となります。

1サイクルが1.0[ms]ならば、1秒間では、1000サイクル(Hz)となります。

正答:3

 

第70問 テレビジョン受像機やラジオ受信機に付近の送信機から強力な電波が加わると、受信された信号が受信機の内部で変調され、TVIやBCIをおこすことがある。この現象を何変調と呼んでいるか。

  1.  平衡変調
  2.  過変調
  3.  位相変調
  4.  混変調 

補足:BCI:中波や短波、FMなどのラジオ放送の受信機に無線機からの音声が混入し、ラジオ妨害(聴取障害)を起こすこと、TVIはテレビ放送に電波障害が生じること。

正答:4

 

第71問 図に示す論理回路にX=1、Y=1の入力を加えたとき、各論理回路の出力Fの正しい組み合わせはどれか。


    A   B

  1.  1   0
  2.  0   1
  3.  1   1
  4.  0   0

補足:Aは「OR(オア)回路」、Bは「AND(アンド)回路」です。

論理回路とは、論理積(AND)回路、 論理和(OR)回路 などを指す名前です。

入出力の ”0” はLOW(ロー又はLと表記)、”1”はHⅰ(ハイ又はHと表記)といいます。

ANDの論理は、すべての入力条件が満たされた場合に出力信号(1)を出す回路です。一つでも条件が満たされない(入力が0)時は、出力信号は0となります。

ORの論理は、どれか一つの入力条件が満たされた場合に出力信号(1)を出す回路です。すべての条件が満たされない(入力がオール0)時は、出力信号は0となります。

上図A 論理和(OR)回路の出力側についている丸印〇は、インバーターと言います。これは、論理回路の出力結果を反転させるものです。論理結果が”1”なら”0”を出力、論理結果が”0”なら”1”を出力します。

Aの論理和(OR)回路の場合、XとY共に”1”が入力されると、(どちらか一つでも”1”があれば)論理結果は”1”つまりHⅰですが、インバーターで反転されるので 出力Fは”0”LOWとなります。

Bの論理積(AND)回路の場合、XとY共に”1”が入力されると、(すべて”1”があれば)論理結果は”1”つまりHⅰです。出力Fは”1”Hⅰとなります。

正答:2

 

第72問 次の文の[   ]内に当てはまる字句の組合せで、正しいのはどれか。

送信所から短波帯の電波を発射したとき、[ A ]が 減衰して
受信されなくなった地点から、[ B ]が最初に地表に戻って
くる地点までを不感地帯という。

     A       B

  1.  直接波 ―― 大地反射波
  2.  地表波 ―― 電離層反射波
  3.  地表波 ―― 大地反射波
  4.  直接波 ―― 電離層反射波

補足:地表波、直接波、大地反射波、電離層反射波 これらの言葉を覚えましょう。

正答:2

 

第73問 次の文の[   ]内に入れるべき字句の組合せで、正しいのはどれか。

 SSB(J3E)送信機の動作において、音声信号波と第1局部発
信器で作られた第1副搬送波を[ A ]に加えると、上側波帯と下
側波帯が生ずる。この両側波帯のうち一方の側波帯を[ B ]で取
り出して、中間周波数のSSB波を作る。

     A      B

  1.  平衡変調器  帯域フィルタ
  2.  周波数変換器 帯域フィルタ
  3.  周波数変換器 中間増幅器
  4.  平衡変調器  中間増幅器

補足:SSB(J3E)送信機のブロック図を覚えておきましょう。

正答:1

 

第74問 受信機で希望周波数を受信しているとき、近接周波数の強力な電波により受信機の感度が低下するのはどの現象によるものか。

  1.  引込み現象
  2.  感度抑圧効果
  3.  相互変調
  4.  影像周波数妨害

補足:引込み現象は、受信機の発振周波数が強力な入力電波により発振器に干渉を与えて発振周波数が不安定になる現象のことです。

感度抑圧効果は、希望波信号に近接した強いレベルの妨害波が加わると、受信機の感度が抑圧される現象です。 妨害波の許容限界入力レベルは、希望波信号の入力レベルが一定の場合希望波信号と妨害波信号との周波数差が大きいほど高くなります。 感度抑圧効果は、感度低下現象とも呼ばれます。

相互変調(または相互変調歪み)は、システムの非線形性または時間変動によって引き起こされる2つ以上の異なる周波数を含む信号の振幅変調です。周波数成分間の相互変調は、高調波歪みのようにいずれかの高調波周波数だけでなく、元の周波数の和と差の周波数、およびそれらの周波数の倍数の和と差の周波数でも追加の成分を形成します。

影像周波数妨害(イメージ妨害)は中間周波数に変換する際に、希望信号成分のみならず、干渉信号成分も中間周波数と同じ周波数に変換されてしまうために発生する現象です。ウィキペディア

正答:2

 

第75問 図に示すNPNトランジスタ増幅回路において、次に挙げたベース側及びコレクタ側電源の極性の組合せで、正しいものはどれか。

 VBB     Vcc

補足:トランジスタのエミッタの矢印は、電流の流れる方向を示しています。したがって、VBBとVccの共通ライン(●)点はともにマイナス極性とならなければなりません。

DC(直流電源記号)

電源(電池)が1個 電源(電池)が2個

直流電源記号の長い線はプラス極、短い線はマイナス極をあらわします。

正答:1

 

第76問 短波の電離層伝搬における記述で、正しいのはどれか。

  1.  最高使用周波数(MUF)は、臨界周波数より低い
  2.  最低使用周波数(LUF)以下の周波数の電波は、電離層の第1種減衰が大きいため、電離層伝搬による通信に使用できない
  3.  最高使用周波数(MUF)の50パーセントの周波数を最適使用周波数(FOT)という
  4.  最高使用周波数(MUF)は、送受信点間の距離が変わっても一定である

補足:問68を参照してください。

正答:2

 

第77問 測定器を利用して行う下記の操作のうち、定在波比測定器(SWRメータ)が使用されるのはどれか。

  1. 共振回路の共振周波数を測定するとき
  2. 送信周波数を測定するとき
  3. アンテナと給電線との整合状態を調べる時
  4. 寄生発射の有無を調べるとき

補足:定在波(又は定常波)は、周期、速さ、振幅が同一で逆方向に進行する波(反射波)が重なると、 波がその場で振動するように見える現象が生じる。 これは、定在波、あるいは定常波と呼ばれる。 反射波は、信号源(無線機器)からアンテナ方向に送信した信号の一部が信号源に戻ることをいいます。 信号源からアンテナへ向かう信号を進行波といい、アンテナから信号源に戻る信号を反射波といいます。伝送線路(無線機の出力部ー伝送線ーアンテナ)に インピーダンスの不整合があると、 進行波の一部がその点で反射され、逆方向に伝搬する波 (反射波) を生じます。 反射波が大きくなると進行波と合成した信号に悪影響を与えます。(これがSWR比:Standing Wave Ratioです)

定在波比 は、伝送線路における進行波と反射波の関係を示す数値です。 主に電圧の比として扱うことが多く、この場合は特に電圧定在波比 と呼ばれます。 VSWRはVSと略称されることがあり、 無線通信で送信を行う際にはアンテナの定在波比の測定・調整が必須であり、最悪の場合無線機の最終増幅段にダメージを与えます。 (ウィキペディア)

正答:3

 

第78問 図は、各種アンテナの水平面の指向特性を示したものである。ブラウンアンテナ(グランドプレーンアンテナ)の特性はどれか。

補足:ブラウンアンテナ(グランドプレーンアンテナ)は、地線のついたバーチカルアンテナの1種で、上から見た場合360度の無指向性アンテナです。

垂直の放射素子と2本のクロスした地線で構成される。

正答:2

 

第79問 次の文の[   ]内に入れるべき字句の組合せで、正しいのはどれか。

(1)高周波の発射を防止するフィルタの遮断周波数は、基本波周波数
  より[ A ]。
(2)送信機で発生する高周波がアンテナから発射されるのを防止する
  ため、[ B ]を用いる。

    A     B

  1.  低い  低域フィルタ(LPF)
  2.  高い  低域フィルタ(LPF)
  3.  低い  高域フィルタ(HPF)
  4.  高い  高域フィルタ(HPF)

補足:(1)は基本波周波数より高い周波を遮断します。 (2)は、送信機内で発生した基本波周波数より高い周波数成分を遮断しそれより低い周波数を通す低域フィルタ(LPF:ローパスフィルタ)が必要です。

正答:2

 

第80問 図に示す回路において、端子a-b間の電圧は幾らになるか。

  1.  20V
  2.  40V
  3.  60V
  4.  80V

補足:まずは、端子a-b間の合成抵抗値”Rx”を計算します。20Ωと30Ωを並列につなぐと

並列合成抵抗”Rx”の計算式: 1/(1/20)+(1/30)=1/Rx(ここ、注意です!)  ですから、これを通分すると

1/(3+2/60)となります、これは 「 1/(5/60) 」 「 1/12 」

わかりやすく直すと、60/5=12 となります。

つまり、並列合成抵抗”Rx”は、12Ω となります。

そうすると、48Ωと12Ωの直列回路と考えることができます。

回路全体の電圧が100Vあり、この電圧が抵抗値に比例して分圧されます。

これは、「オームの法則」 E=R・I 、E:電圧(V) R:抵抗値(Ω) I:電流値(A)

の式から考えると、抵抗Rの両端に現れる電圧Eは その抵抗値の大きさに比例します。

48Ωと12Ωの比率で考えると、4:1の割合で 100Vが分圧されます。

結、48Ωの抵抗の両端には80V12Ωの抵抗(端子a-b間)の両端には20Vの電圧が発生することになります。

「オームの法則」 E=R・I の変形式  I=E/R から求めることもできます。

上の計算結果のように、48Ωと12Ωの直列回路ということは 全体の合成抵抗値は 60Ω となります、電源が直流の100Vで印加されているので、

回路を流れる全体電流は I=100/60 で求められ、全体電流Ⅰは 約1.67(A)です。

E=R・I の式に当てはめてみますと、12Ω の抵抗の両端に生じる電圧Eは、

電圧E=1.67×12 で求められ、結果は 20.04V 選択問題なので近似値をとります。

正解は 20Vとなります。

正答:1

 

第81問 半波長ダイポールアンテナの特性で、誤っているのはどれか。

  1.  電圧分布は先端で最大となる
  2.  アンテナを大地と水平に設置すると、水平面内の指向特性は8字形となる
  3.  放射抵抗は、50Ωである
  4.  アンテナを大地と垂直に設置すると、水平面内では無指向性となる

補足:放射抵抗は、75Ωです。

正答:3

 

第82問 他の無線局の受信設備に妨害を与えるおそれがあるのは、次のうちどれか。

  1.  電源に蓄電池が使用された時
  2.  送信電力が低下した時
  3.  高調波が発射された時
  4.  電源フィルタが使用された時

補足:高調波は、基本波に対する整数倍の周波数成分のことで、50Hzの商用周波数の場合ですと、 3次高調波は150Hz、5次高調波は250Hzといった具合です。

正答:3

 

第83問 スーパーヘテロダイン受信機において、影像混信を軽減する方法で、誤っているのはどれか。

  1.  中間周波増幅部の利得を下げる
  2.  中間周波数を高くする
  3.  アンテナ回路にウェーブトラップをそう入する
  4.  高周波増幅部の選択度を高くする

補足:中間周波増幅部の利得は高い方がよい。

正答:1

 

第84問 最大指示値5〔mA〕、内部抵抗38〔Ω〕の直流電流計がある。これを最大指示値が100〔mA〕になるようにするには、何オームの分流器を用いればよいか。

  1.  2.0〔Ω〕
  2.  1.0〔Ω〕
  3.  4.0〔Ω〕
  4.  0.1〔Ω〕

補足:直流電流計の最大指示値5〔mA〕を100〔mA〕へと拡大つまり20倍にするには、「直流電流計の内部抵抗38Ωへ流れる電流を20分の1にするための分流器」が必要です。 

ということは、分流器へは「20分の19」の電流が流れる必要があります。

オームの法則により、I=E/R 抵抗値(R)と電流(I)の関係は反比例しますので、

それぞれの抵抗値の比率は、「19(直流電流計の内部抵抗値):1(分流器の抵抗値)」 となるような値を取らなければなりません。

38Ωの 19分の1ですから、2Ω となります。

因みに、電流計の分流器の接続方法は、電流計に対し「並列」です。

正答:1

 

第85問 図は、振幅が一定の搬送波を信号波で振幅変調した変調波の波形である。このときの変調度は幾らか。

  1.  15.0[%]
  2.  50.0[%]
  3.  33.3[%]
  4.  30.0[%]

補足: 変調度は、振幅の変動をパーセンテージで表した値です。

上図では、無変調搬送波レベルが60V、変調波のピーク値が90Vですから、その差30Vが変調による変動幅となっています。 変調度 m=30/60 で、0.5  つまり50%となります。

正答:2

 

第86問 図は、SSB(J3E)方式無線電話送信機の基本構成を示したものである。空欄の部分の名称の組合せで、正しいものはどれか。

     A       B

  1.  緩衝増幅器   周波数逓倍器
  2.  緩衝増幅器   電力増幅器
  3.  帯域フィルタ  電力増幅部
  4.  帯域フィルタ  周波数逓倍器

補足:送・受信機のブロック図は、頑張ってひたすら覚えてください。

正答:3

 

第87問 次の文の[   ]内に当てはまる字句の組合せで、正しいのはどれか。

送信所から短波帯の電波を発射したとき、[ A ]が 減衰して
受信されなくなった地点から、[ B ]が最初に地表に戻って
くる地点までを不感地帯という。

    A       B

  1.  直接波 ―― 大地反射波
  2.  地表波 ―― 大地反射波
  3.  地表波 ―― 電離層反射波 
  4.  直接波 ―― 電離層反射波

補足:電離層に関する問題は毎回必ず出題されますので、繰り返ししっかり覚えておきましょう。

正答:3

 

第88問 図に示すトランジスタ増幅回路において、次の分の[   ]内に入れるべき字句の組合せで、正しいのはどれか。

(1)[A]接地(フォロア)増幅回路である。
(2)一般に他の接地方式に比べて[B]インピーダンスは高く、
 [C]インピーダンスは低い。

     A    B   C

  1.  ベース   出力  入力
  2.  エミッタ  出力  入力
  3.  エミッタ  入力  出力
  4.  コレクタ  入力  出力

補足:コレクタ接地型、ベース接地型、エミッタ接地型 などががあります。

  • エミッタ接地回路:エミッタを接地している回路であり、ベースが入力でコレクタが出力となっています。
  • コレクタ接地回路:コレクタを接地している回路であり、ベースが入力でエミッタが出力となっています。コレクタ接地回路では、電圧源(上図の電源マーク)があり、これが交流的に変化しない電圧(DC)で、エミッタから出力を取り出すことで交流的にはコレクタが接地しているということになります。
  • ベース接地回路:ベースを接地している回路であり、エミッタが入力でコレクタが出力となっています。
接地タイプによる基本回路構成(各々 左がNPN型、右がPNP型トラジスタ)

各増幅回路の特徴をまとめます。

回路エミッタ接地回路コレクタ接地回路ベース接地回路
入力インピーダンス低い高い低い
出力インピーダンス高い(負荷抵抗と同じ)低い高い(負荷抵抗と同じ)
電圧利得大きいほぼ1大きい
電流利得大きい大きいほぼ1
電力利得大きいエミッタ接地回路より小さいエミッタ接地回路より小さい
入出力の位相逆相同相同相
周波数特性良くないエミッタ接地回路より良いエミッタ接地回路より良い

 

正答:4 

 

第89問 図に示す回路において、静電容量8[μF]のコンデンサに蓄えられている電荷が2×(10のマイナス5乗)[C:クーロン]であるとき、静電容量2[μF]のコンデンサに蓄えられる電荷の値として、正しいのはどれか。

  1.  5X(10のマイナス6乗)[C]
  2.  8X(10のマイナス5乗)[C]
  3.  6X(10のマイナス6乗)[C]
  4.  7X(10のマイナス5乗)[C]

補足:これは単純に比率で考えればいいのです。

静電容量 8[ μF:マイクロファラッド]のコンデンサに蓄えられている電荷が2×(10のマイナス5乗)[C:クーロン] ならば 2[μF] はその4分の1、0.5×(10のマイナス5乗)です。わかりやすく書き換えると 5X(10のマイナス6乗) です。

因みに、コンデンサに直流電圧を印加すると、電圧と容量の大きさに比例した量の電荷が蓄えられます。 電圧をE[V:ボルト]、容量をC[F:ファラッド]、電荷をQ[C:クーロン]とすると、

Q=C・E[C:クーロン]の関係が成り立ちます。

正答:1

 

第90問 電けん操作をしたとき、電信波形が図のようになる原因はどれか。

  1. チャタリングが生じている。
  2. 電源のリプルが大きい。 
  3. 寄生振動が生じている。
  4. キークリックが生じている。

補足:原因によって起きる波形の歪のパターンです。 これは、ひたすら覚えてください。

正答:2

 

第91問 図に示す整流回路において、a点が正電圧のとき、整流電流はどのように流れるか。

 

  1.  b → R   →  D2 → c
  2.  c → D2 → R  → b
  3.  a → D1 → D2 → c
  4.  a → D1 → R   → b

補足:a点からどの経路で電流が流れるか・・という問です。 Ⅽ点が正電圧の時の整流電流は、C→D2→R→bとなります。

b点は中間タップで、ここが常にマイナス側(戻り点)になります。

正答:4

 

第92問 次の文の[   ]内に当てはまる字句の組合せで、正しいのはどれか。

(1)加える電圧により、静電容量が変化す
  ることを利用するのは[ A ]である。
(2)逆方向電圧を加えると、ある電圧で電流が急激に流れ、
  電圧がほぼ一定となることを利用するものは、[ B ]
  ダイオードであり、図記号は[ C ]で表される。

     A          B    C

  1.  バリスタ       トンネル  図1
  2.  バラクタダイオード  トンネル  図1
  3.  バリスタ       ツェナー  図2
  4.  バラクタダイオード  ツェナー  図2

補足:バリスタ は、両端子間の電圧が低い場合には電気抵抗は高いが、ある程度以上に電圧が高くなると急激に電気抵抗が低くなる性質を持つ。他の電子部品を高電圧から保護するためのバイパスとして用いられる。

バリスタの回路図記号

バラクタダイオード(図1)は、可変容量ダイオードとも言います。

正答:4

 

第93問 緩衝増幅器は、どの部分に用いられるか。

  1.  音声増幅器と電力増幅器の間
  2.  周波数逓倍器と電力増幅器の間
  3.  周波数逓倍器と励振増幅器の間
  4.  発振器と周波数逓倍器の間

補足:緩衝増幅器は、主として送信機に用いられる増幅器で、送信機の初段に置かれる発振器と最終段の増幅器との間に置かれます。これは、後段(終段の増幅器)の影響により、前段の発振器の発信周波数が変動しないようにその間に入れるものです。

送信機の基本的なブロック図

正答:4

 

第94問 次の文の[   ]内に入れるべき字句の組合せで、正しいのはどれか。

図に示す熱電(対)形電流計は、直流及び交流の[ A ]を測
定でき、図中のaの部分のインピーダンスが極めて[ B ]た
め高周波電流の測定にも適す。

    A    B

  1.  実効値  大きい
  2.  実効値  小さい
  3.  平均値  小さい
  4.  平均値  大きい

補足:熱電形電流計は、熱線(図中のaの部分)に測定しようとする電流を流し発生するジュール熱に比例する温度上昇を熱電対(ねつでんつい)によって熱起電力に変換し可動コイル形指示計に流すことで指針を可動させ適正値を指示するものです。

正答:2

 

第95問 次の分の[   ]内に入れるべき字句の組合せで、正しいのはどれか。

 送信機に用いられる周波数逓倍器は、一般にひずみの[ A ]C級
増幅回路が用いられ、その出力に含まれる[ B ]成分を取り出す
ことにより、基本周波数の整数倍の周波数を得る。

     A    B

  1.  小さい   低周波
  2.  大きい   高周波
  3.  小さい   高周波
  4.  大きい   低周波

補足:周波数逓倍器は、入力された信号に対し、整数倍の周波数にして出力をするものです。 2倍の周波数にするものをダブラ、3倍の周波数にするものをトリプラと呼びます。 それ以上の倍数のものを含めすべての周波数逓倍器をマルチプライヤとも呼びます。

正答:2

 

第96問 電信送信機において、電けんを押すと送信状態となり、電けんを離すと受信状態となる電けん操作は、何とよばれているか。

  1.  PTT方式
  2.  ブレークイン方式
  3.  同時送受信方式
  4.  VFO方式

補足:PTT( プッシュツートーク)は、プレストークや単身通信ともいい、半二重通信の一種です。 送受信機器の送信ボタンを押している間は送信状態となり、音声通話をすることが可能になります。

VFOは、可変周波数発振回路(Variable-frequency oscillator)のことです。

正答:2

 

第97問 次の文の[   ]内に当てはまる字句の組合せで、正しいのはどれか。

(1) 整流電源回路で、交流入力電圧100〔V〕、交流
   入力電流 2〔A〕というとき、これらの大きさは、
   一般に[ A ]を表す。
(2) 交流の瞬時値のうちで最も大きな値を最大値とい
   い、正弦波交流では、平均値は最大値の[ B ]
   倍になり、実行値は最大値の[ C ]倍になる。

  (A)    ( の組合せ)

1.平均値     組合せ①

2.実効値     組合せ②

3.実効値     組合せ③

4.平均値     組合せ④

 組合せ①
組合せ②
組合せ③
組合せ④

補足:正弦波交流における、実効値、最大値、平均値 のそれぞれの値の違いと意味を理解する必要がありますが、かなり専門的な内容の為言葉を覚えるくらいで良いでしょう。

実効値:交流電圧・電流を、同じ仕事をする直流電圧・電流に換算した値で、通常交流電圧何ボルトというときはおよその場合実効値を指しています。

最大値:実数値をとる関数が、その変域内でとる最も大きい値のことで、交流波形の最も高い部分の数値を指します。

平均値:正か負どちらかの半サイクルを平均化した値を交流の「平均値」としています。正か負どちらかの半サイクルとするのは、すべての平均を取ってしまうとプラスマイナス”0”になってしまいます。

正答:2

  

第98問 SSB受信機において、スピーチクラリファイアを設ける目的はどれか。

  1.  受信信号の明瞭度をよくする
  2.  受信強度の変動を防止する
  3.  受信周波数目盛を校正する
  4.  受信雑音を軽減する

補足:SSB(単側波帯)通信では、同調点から僅かにずれただけでも音が歪んでしまいます。局部発振器の発信周波数を変化させ受信周波数の微調整(ファインチューニング)を行なえばよいのですが、局部発振器の周波数で調整してしまうと、受信だけでなく送信の周波数も同時に変わってしまいます。そのため受信周波数だけを微調整できるクラリファイヤで調整を行ない、受信信号の明瞭度を良くします。

この回路はRIT(リット)とも呼ばれ、受信中に再び音が歪んできたら随時クラリファイヤによって調整を行ないます。

正答:1

 

第99問 周波数カウンタは、どのような原理で周波数を測定するものか。

  1.  LとCで構成された同調回路を被測定周波数に共振させたとき、可変コンデンサの目盛りから周波数を読み取る。
  2.  同軸管の共振を利用したもので、共振波長と短絡板の位置をあらかじめ校正しておくことにより、短絡板の位置から波長を読み取り周波数を求める。
  3.  水晶発振器によって、周波数を正確に校正した補間発振器の高調波と、被測定周波数とのゼロビートを取り、このときの補間発振器の周波数から求める。
  4.  基本周波数により一定の時間を区切り、その時間中に含まれる日測定周波数のサイクル数を数えて周波数を求める。

補足:一定時間内に現れる波形の数を数えることをサンプリングと言います。入力されたさまざまな周波数信号を数値として数字で表示する測定機器です。オシロスコープや周波数カウンタの機能が組み込まれたデジタルマルチメータなどもある。

一般的な周波数カウンタ
マルチメーター(テスター)に周波数カウンター機能やオシロスコープ機能を持つものもあります

正答:4

 

第100問 次の分の[   ]内に入れるべき字句の組合せで、正しいのはどれか。

図に示すように、プラスに帯電している物体aに、帯電していない
物体bを近づけると、物体bにおいて、物体に近い側には[ A ]
の電荷が生じ、物体aに遠い側は[ B ]の電荷が生じる。この現象を[ C ]という。

     A    B    C

  1.  プラス  プラス  電磁誘導
  2.  マイナス プラス  静電誘導
  3.  マイナス マイナス 電磁誘導
  4.  プラス  マイナス 静電誘導

補足:プラスとマイナスは互いに引き合います。これは、電荷の移動によって生じる現象です。

電磁誘導は、電流の流れに応じてその周囲に発生する地場により、他の伝送線路に電流が誘導されることを言います。

正答:2

 

第101問 短波の電離層伝搬における記述で、正しいのはどれか。

  1.  最高使用周波数(MUF)は、臨界周波数より低い。
  2.  最高使用周波数(MUF)の50パーセントの周波数を最適使用周波数(FOT)という。
  3.  最高使用周波数(MUF)は、送受信点間の距離が変わっても一定である。
  4.  最低使用周波数(LUF)以下の周波数の電波は、電離層の第一種減衰が大きいため電離層伝搬による通信に使用できない。

補足:電離層問題は、繰り返ししっかり覚えましょう。(前問参照)

正答:4

 

第102問 図(図記号)に示す電界効果トランジスタ(エンハンスメント形MOSFET)において、電極aの名称はどれか。

  1. ドレイン
  2. ソース
  3. コネクタ
  4. ゲート

補足:電界効果トランジスタの電極名、ドレイン、ゲート、ソース しっかり覚えましょう。

正答:4

 

第103問 図に示す整流回路において、この名称と出力側a点の電圧の極性との組合せで、正しいのはどれか。

     名 称     a点の極性

  1.  全波整流器 ―――― 正
  2.  半波整流器 ―――― 負
  3.  全波整流器 ―――― 負
  4.  半波整流器 ―――― 正

補足:問91との違いをよく理解しましょう。 回路は同じものです、2次コイルに発生した交流電流の正・負共にをD1とD2によって a 点に送り全波整流しています。ダイオード1個で整流して反対側の極性の電流をカットしてしまうものを半波整流器といいます。

正答:1

 

  

どうでしょうか。無線工学の本を購入して勉強するのもよいですが、問題の傾向をつかんでそれを暗記してしまうのも手っ取り早くていいかもしれません。

合格目指して、頑張りましょう。

 

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