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アマチュア無線1級から4級まで、陸上特殊無線1級から3級まで。何が違うのか。取得して損はない資格はどれ?

アマチュア無線1級から4級まで、陸上特殊無線1級から3級まで。何が違うのか。取得して損はない資格はどれ?
目次

ドローンが普及し始めてからにわかに注目されるようになった、アマチュア無線4級と陸特3級資格ですが、何が違うのか・・どれを取ればよいのか。本当に必要なのか・・そんな疑問をお持ちの方必見です。

アマチュア無線技士(ドローンにも使える)

アマチュア無線技士も使用電波に応じて4つの資格に分類されます。

  • 第1級アマチュア無線技士
  • 第2級アマチュア無線技士
  • 第3級アマチュア無線技士
  • 第4級アマチュア無線技士

また、アマチュア無線の特徴はあくまでも個人の趣味範囲での無線使用であり、業務用無線の運用はできないといった点にあります。

しかし、アマチュア無線では幅広い周波数帯域の電波を使用することができる自由度が高い無線資格で一旦廃れてしまったかに見えましたが近年少しづつ注目を浴びてきました。

 

各資格ごとの概要について記述します。

 

第1級アマチュア無線技士

1アマは1Kwぐらいまで出力を認められる資格ですが、実際には200W以上の電波を出す無線機の場合にはJARDの保証認定を受けられなくなります。

 それゆえ開局手続きが非常に面倒になり、実際に認められて電波を出すのはかなり手続きが難しくなります。そのため1アマを取得しても200W以下で電波を出している場合が多いのではないかと思います。1級を取得する理由のほとんどは自身の無線工学の知識の向上といったところです。正に優越感ですね。

第2級アマチュア無線技士

アマチュア無線局の空中線電力200W以下の無線設備の操作、送信電力が1級よりは制限されていますが、しかし事実上同じようなものです。そして、個人のスキルアップですね。

第3級アマチュア無線技士

アマチュア無線局の空中線電力50W以下の無線設備で18MHz以上または8MHz以下の周波数の電波を使用するものの操作

他モールス( CW ) 通信

第4級アマチュア無線技士

空中線電力10W以下の無線設備で21MHzから30MHzまでまたは8MHz以下の周波数の電波を使用するものの操作、10、14、18MHzを除いた周波数帯での運用が可能となります。

空中線電力20W以下の無線設備で30MHzを超える周波数を使用するもの

アマチュア無線局の無線設備で次に掲げるものの操作(モールス符号による通信を除く)

  

特に無線に熱中するわけでもなく、ちょっとした興味やドローンでのFPVの為に資格を取りたい方は、3又は4級で十分でしょう。

因みに、合格率は下のグラフのようになっています。

 

結果だけを見ると上級資格の3アマの方が少し高いようです。

その理由は、3アマを受験する人の多くは、ちゃんと無線工学を勉強してから試験に臨むからだと思われます。 4級くらいなら簡単だと聴いていた・・と軽いノリで勉強をせず受験する人は結構多いようなのでこのような逆転現象がおきているんでしょうね。

       3級       4級
受験資格     特になし      特になし
試験時間     70分      60分
出題形式 マークシート方式(四肢択一) マークシート方式(四肢択一)
試験科目   ①無線工学 ②法規   ①無線工学 ②法規
問題数 無線工学(14問)/ 法規(16問) 無線工学(12問)/ 法規(12問)
合格基準 70点満点中45点以上(無線工学)
 80点満点中55点以上(法規)
 60点満点中40点以上(無線工学)
 60点満点中40点以上(法規)

試験科目自体はどちらも共通していますが、無線従事者規則第5条の規定で、3アマと4アマとでは試験範囲に違いが見られます。

3級 無線工学
1.無線設備の理論、構造及び機能の初歩
2.空中線系等の理論、構造及び機能の初歩
3.無線設備及び空中線系等のための測定機器の理論、構造及び機能の初歩
4.無線設備及び空中線系並びに無線設備及び空中線系等のための測定機器の保守及び運用の初歩

 法規
1.電波法及びこれに基づく命令の簡略な概要(モールス符号の理解を含む)
2.通信憲章、通信条約及び無線通信規則の簡略な概要
4級 無線工学
1.無線設備の理論、構造及び機能の初歩
2.空中線系等の理論、構造及び機能の初歩
3.無線設備及び空中線系の保守及び運用の初歩

 法規
1.電波法及びこれに基づく命令の簡略な概要

以上ですが、3アマと4アマの大きな違いは、モールス符号に関する問題があるかないかということになります。

つまり、3アマではモールス符号を理解しているかどうかについての問題(さらに、国際法規に関する知識も必要)がプラスされることになります。

難易度は別として、学習すべき内容(範囲)は3アマの方が若干広くなるということです。

無線工学なんて見たこともないという受験者にとっては見慣れない専門用語など、分からない事柄が多く戸惑いがちですが、ある程度知識がある人にとってはどれも初歩的な問題で不安感もないでしょう。

また、数年分の過去問を振り返ってみれば気付きますが、4アマは本試験で狙われるポイントがだいたい決まっているようで、数年単位で同じような問題が繰り返し出題されますので、数年分の過去問を丸暗記しておけば合格するだけの実力は身に付いてしまいます。国家試験といってもアマチュア無線は趣味で楽しむような資格なので、必要なポイントさえしっかりと理解しておけば問題ありません。

言い方は悪いですが、合格してしまえばこっちのものです。

昔は打鍵の実技テスト(その場で手渡されたテキストをみながらモールスを打つ)と聞き取りのテストがありましたが、平成17年の制度改正により、実技試験は廃止(以後、法規試験内で、モールス符号の理解度を確認する学科試験に変更)されたため、現在では文章問題のみですのでいくつかのパターンを暗記すれば大丈夫です。

例えばこんな風に出題されます。

問:モールス無線通信において、通報の送信を終わるときに使用する略符号をモールス符号で表したものは、次のどれか。

(1)- ・・-
(2)・-・-・
(3)--- -・-
(4)-・ ・・ ・-・・

 

そのため、3アマは4アマにちょっと毛が生えた程度のレベルであり、両試験は難易度的にほとんど差はありません、せっかくですからこの際思い切って3級からチャレンジしてみてはどうでしょうか。

第三級アマチュア無線技士のメリット

 第三級アマチュア無線技士は使用が許可されている周波数帯では、無線機の空中線電力が50Wまで認められるようになります。第四級アマチュア無線技士ではVHF以上で20W、また使用が認められているHF帯で10Wまでしか認められません。

それゆえ3アマのほうがパワーアップができ、機器の選択肢も増えます。

 アマチュア局の場合は移動する局では、第一級アマチュア無線技士を持っていても電波出力(空中線電力)は50Wまでしか許可されません。

つまり、3アマを取得すれば移動する局だけの無線局の場合には、空中線電力からみると最高の出力を出せるようになります。

モールスを覚えよう。

(Q 符号 問いの本来の意・慣用化された意)
QRA 貴局名は何ですか(名前,局名)
QRK こちらの信号の明瞭度はどうですか(明瞭度)
QRL そちらは通信中ですか(忙しい)
QRM こちらの伝達は混信を受けていますか(混信)
QRN そちらは空電に妨げられますか(空電,ノイズ)
QRO こちらは送信機の電力を増加しましょうか(大きな送信電力)
QRP こちらは送信機の電力を減少しましょうか(小さな送信電力)
QRS こちらはもっと遅く送信しましょうか
QRT こちらは送信を中止しましょうか
QRU そちらはこちらへ伝送するものがありますか
QRV そちらは用意ができましたか(オンエア)
QRX そちらは何時に再びこちらを呼びますか(少し待って)
QRZ 誰がこちらを呼んでいますか
QSB こちらの信号にはフェージングがありますか(フェージング)
QSL そちらは受信証を送ることができますか(確認)
QSO そちらは…と直接[または中継]で通信することができますか(交信)
QSP そちらは無料で…へ中継してくれませんか
QSY こちらは他の周波数に変更して伝送しましょうか(周波数を変えること)

総務省 電波利用ホームページ

 

FPVを目指している方

3・4級アマ資格

一般向けのドローンで使われている電波の周波数は「2.4GHz帯」を使用しており、この周波数での飛行に関してはとくに無線免許は必要ありません、FPVで行うドローンレースや最近人気のある高画質録画のできるマイクロドローン(Cine Whoop(シネフープ)と呼ばれている)などで使用されている電波は「5.8Ghz」帯となる為必要となります。

第3級陸上特殊無線

産業用ドローンなどは、長距離・高質伝送の為「5.7GHz」帯の周波数を営業用として使用するため、この資格が必要となります。

 

資格取得方法は、以下の3つとなります。

1. 国家試験を受験する。

各地で年3回ほどの試験が実施されているので、一番安くまた自己都合がつけやすいです。

2. 養成課程講習会を受講する。

それなりに費用も掛かり、予め決められた日程(いくつか用意されている)を選択します。

数万円(2~3万円)ほど必要で、民間企業が運営しています。

講習会ですので、よほどのことがない限りほぼ全員を合格させてくれます。(真面目に受講することが大切)

日本アマチュア無線振興協会  QCO企画  トライアロー  などがあり、調べるとすぐに出てきます。

3. eラーニング

上記民間機関。

 

無線技士免許とったど~!

しかしこれだけではFPV飛行はできません。
資格免許を取得したら次に開局申請を行い、無線局免許状を発行してもらう必要があります。
ちょっと面倒ですが、ここが頑張りどころです!

開局申請

自身のアマチュア無線免許の免許番号と実際に使用するドローンに搭載する映像送信機器(VTX)の系統図を用意して開局申請を行います。

一般向けのドローンで使われている電波の周波数は「2.4GHz帯」を使用している場合は技適認証の手続きは不要ですが、それ以外の周波数を使う場合はそのためには、使用する無線機器の認定を受けなければなりません。

ドローンのカメラの映像を無線電波に変換しFPVゴーグルに送信する装置のことで、「5.7GHz帯」の機器はほぼ海外製が多く、日本で技適認証を取得していないためそのままでは使えません。

このVTXを使う為には回路図と仕様情報を記載した「系統図」を入手し、第三者機関に保証してもらう必要があります。(保証してもらうことで、国内認証がとれる)

1 手始めに、映像送信機器(VTX)の回路系統図を入手します。

これは、機器を購入したショップなどで発行してもらえるので相談してみましょう。(購入前に確認しておきます)

  • これまで数多くのVTXの系統図を作成されている「日本ドローン無線協会会長(戸澤洋二氏)」のところに相談すれば対応できる系統図であれば¥1000で譲って頂くことができます。(因みに、私もVTX一台ショップで入手できなかったものを、氏から譲っていただきました。)

2 書類が入手出来たら、以下の機関へ技適認証の申請をします。

TELEC「技術基準適合証明・工事設計認証」機関  電波法認証サービステュフズードジャパン

これで使用する機器の国内認証が取れ、晴れて合法的運用が可能になります。

3 いよいよ開局申請です。

書類で申請する方法と、総務省の電波利用 電子申請をする方法があります。

電波利用 電子申請 届出システムLite  パソコンからの申請が手軽でお勧めです。

申請から開局までは約1ヶ月程度です。

上記の技適認証機関と紐づけがされている部分もありますので、添付書類などが省略できる場合がありますので、よく確認しておきましょう。

とにかく面倒くさい!という方は代理申請をしてくれるところもありますが、費用が掛かります。

一般社団法人日本ドローン無線協会(JDRI)

局免許状が届けば、いよいよ運用開始ですね。

 

陸上特殊無線技士

陸上特殊無線技士とは、携帯電話の基地局やタクシー無線など、一定規模以上の無線設備を扱うためには電波法による無線従事者免許が必要となります。

無線設備の操作やその監督をおこなう業務用無線の無線従事者となるために必要な資格のことであり以下のように区分されています。

第1級陸上特殊無線技士、第2級陸上特殊無線技士、第3級陸上特殊無線技士、国内電信級

また、資格の種類に応じて扱える電波の種類は異なっており、これらは全て法律で定められています。1級から3級の陸上特殊無線技士はテレビ・衛星通信を含む無線設備を操作でき、音声通信だけでなく、文字や画像、動画、などの伝送に携わる職種に就くことができます。

第1級陸上特殊無線技士

放送事業用(テレビ)や電気通信事業用(携帯電話)の固定局などの技術操作を行うことができ、地上波をはじめ衛星波による通信の操作、監督ができます。

主に携帯電話基地局や公共無線の技術操作を行うための資格です。

30MHz以上の電波を使用する空中線電力500W以下に限られますが、電気通信業務用、公共業務用等の多重無線設備の固定局、基地局等の技術的操作を行うことができます。

これは携帯電話基地局や、自治体の防災無線、警察、消防無線などがこれに該当します。

また、2級、3級の陸上特殊無線技士での操作範囲も含まれます。

第2級陸上特殊無線技士

衛星波によるVSAT制御地球局や警察等が使用する速度取り締まり用レーダーなどの技術操作の一部をおこなうことができます。

主に衛星中継を行うテレビ設備やタクシー無線などの近距離無線設備の技術操作を行う資格です。

電気通信業務用の多重無線設備のVSAT等小型の地球局の無線設備の技術的な操作、1,605kHz~4,000kHzの電波を使用する空中線電力10W以下の多重無線設備を除く固定局、基地局、陸上移動局等の無線設備の技術的な操作を行うことができます。

これは衛星を使ったテレビの中継車などの設備や、タクシー無線などが該当します。

第3級陸上特殊特殊無線技士(ドローンの操縦用)

第3級陸上特殊無線技士は地上波による通信に限定されています。

防災行政無線の固定局、消防無線、鉄道無線、タクシー無線などの陸上移動局や基地局などの技術操作の一部に携わることができます。

現在では主に業務用ドローンの操縦を行うための資格です。

25,010kHz~960MHzの電波を使用する空中線電力50W以下のものまたは1,215MHz以上の電波を使用する空中線電力100W以下のものの固定局、基地局、陸上移動局等の次の無線設備の技術的な操作を行うことができます。

この資格は以前はそこまで需要がなかったのですが、ドローンを操縦する場合において必要な資格となり、近年急速に取得者が増えています。

国内電信級陸上特殊無線技士

陸上にある無線局で国内でのモールス符号で国内での通信を行う資格です。業務上必要な人は皆無です。(自衛隊では使用しますが、電波法適用外です。)

  

陸上特殊無線技士の仕事

陸上特殊無線技士を要する業務は、携帯電話の基地局の保守や警察無線、消防無線などを扱う会社、防災無線の保守を行う会社などがあります

最近では、ドローンを使って上空から様々な業務を行うことを専門としている会社などへも資格取得後に就職することも多いようです。

基地局や防災無線設備の保守点検作業

携帯電話の基地局はビルの屋上などに、防災無線は各地域の集会所などの一角に設置されていることが多いようです。

こうした現場に出向いて、設置されている無線設備の正常性、具体的には出力されている電波の状態や機器が誤動作していないかといった項目を点検場合によってはメンテナンスを行い、有資格者として記録します。

現場での機器の点検記録を作成し、基地局や防災無線を所有する携帯電話会社や自治体に点検結果を報告します。

電波法により点検記録の一定期間の保存が義務付けられており、点検業務の責任者は有資格者でなければなれません。

ドローンの操縦

ドローンを用いた空撮や建設工事での現場調査など、その用途の急速な広がりには目をみはるものがあります。

産業用ドローンを操縦する場合、ドローンは電波法による有資格者が操作する無線設備にあたります。

操縦をするためには、3陸特以上の陸上特殊無線技士の資格が必要となりますので、陸上特殊無線技士の資格を取得して、ドローン操縦のスペシャリストという道もあります。

 

第一級と第二級特殊無線技士の難易度の差が大きい理由

国家試験の情報は次の通りです。

 一陸特二陸特三陸特
科目法規
無線工学
法規
工学
法規
工学
科目合格なし(一発勝負)なしなし
受験資格なしなしなし
受験者数(R2年度)4,986人4,177人1,410人
合格者数(R2年度)2,122人3,582人1,211人
合格率(R2年度)42.6%84.5%85.3%

※令和3年度以降に関して電話で問い合わせたところ「公表していない」

二つの資格の操作範囲を見てみます。

資格名操作範囲
一陸特1.陸上の無線局の空中線電力500W以下の多重無線設備(多重通信を行う事ができる無線設備でテレビジョンとして使用するものを含む。)で30MHz以上の周波数の電波を使用するものの技術操作
2.多重無線設備以外の操作で第二級陸上特殊無線技士の操作の範囲に属するもの
二陸特1.次に掲げる無線設備の外部の転換装置で電波の質に影響を及ぼさないものの技術操作
イ 受信障害対策中継放送局及び特定市区町村放送局の無線設備
ロ 陸上の無線局の空中線電力10W以下の無線設備(多重無線設備を除く。)で1606.5kHzから4000kHzまでの周波数の電波を使用するもの
ハ 陸上の無線局のレーダーでロに掲げるもの以外のもの二 陸上の無線局で人工衛星局の中継により無線通信を行うものの空中線電力50W以下の多重無線設備2.第三級陸上特殊無線技士の操作の範囲に属する操作

即ち、一陸特になると、多重無線(マイクロ波通信等)が扱えるようになります。

また、一陸特を取得すると、登録点検事業者の点検員となることができ、仕事の幅が広がります。

そのため、試験の内容も異なっており、出題範囲は次の通りです。

資格名法規無線工学
一陸特電波法及びこれに基づく命令の概要1.多重無線設備(空中線系を除く。)の理論、構造及び機能の概要
2.空中線系等の理論、構造及び機能の概要
3.多重無線設備及び空中線系等のための測定機器の理論、構造及び機能の概要
4.多重無線設備及び空中線系並びに多重無線設備及び空中線系等のための測定機器の保守及び運用の概要
二陸特電波法及びこれに基づく命令の簡略な概要無線設備の取扱方法(空中線系及び無線機器の機能・衛星通信の理論概念を含む。)

 

また、二陸特は養成課程で取得することもできますが、一陸特では受講要件を満たせないことが多いので、基本的に国家試験を受験する必要があります。

一陸特の養成課程もあるにはあるのですが、受講料を払ってだれでも受講できるわけではありません。受講するための選抜試験に合格しなければならないのです。)

1級を目指すなら真剣に勉強しなければなりません。

陸上特殊無線技士とアマチュア無線技士の違い

両者の特筆すべき違いは、アマチュア無線技士が商業用の利用もしくは営利目的としないという点にあります。

基本的に、陸上特殊無線技士は業務用無線従事者で、アマチュア無線はあくまでも個人の趣味や研究目的であるため、就職等において優遇されるということはありません。

電波法上の違い

他にも、陸上特殊無線技士はアマチュア無線技士の操作範囲の操作は行えないことが法律上明記されており、陸上特殊無線技士とアマチュア無線技士ではお互いに使用できる範囲の電波の棲み分けが整備されています。

試験内容の違い)

アマチュア無線技士及び陸上特殊無線技士の試験内容には若干の違いはあるものの電気・電子回路などの基礎理論をはじめとした空中線系等の理論などはほぼ同様の試験科目となっています。

内容の違いとしては、一陸特は多重無線設備の理論、二陸特・三陸特は取り扱い方法、それに対してアマチュア無線技士では単に無線設備の基本理論を問われるといった点です。

合格率の違い)

以下で示した表の通り、アマチュア無線技士も陸上特殊無線技士も第一級は合格率は他の級に比べて格段と下がりますが合格率は概ね同等の水準であると言えます。

2020年2019年2018年
第一級アマチュア無線技士28%35%42%
第二級アマチュア無線技士53%47%47%
第三級アマチュア無線技士81%80%78%
第四級アマチュア無線技士82%78%78%
第一級陸上特殊無線技士42%34%37%
第二級陸上特殊無線技士84%73%73%
第三級陸上特殊無線技士85%89%89%
国内電信級18%17%19%

 

陸上特殊無線技士とアマチュア無線技士、どちらを取るべきか。

前述しているように陸上特殊無線技士とアマチュア無線技士では、取り扱える電波が重複しないように制度化されています。

将来的には無線従事者として働きたい方なら両方。

入り口としてアマチュア無線技士の資格を取り、無線の取り扱いに慣れ自己研鑽を積むことで陸上特殊無線技士の資格取得もスムーズになると思います。

すぐにでも無線従事者になりたい・必要に迫られているなら陸上特殊無線技士3級から順に上位を目指しましょう。

 

まとめ

以上で、アマチュア無線と陸上特殊無線についてより理解が深まったことと思います。

現在のご自身の状況で、何が必要かもお分かりいただけたと思います。 あとは、実践あるのみです。

電波法というのは、普段の生活において私たちが実感することが少ない分あまり馴染みはありませんが、法的規制や罰則もかなり厳しいものです。

罰金の額も大きく、最悪の場合懲役刑も課せられます。これを機会に、電波法というものをより深く知っていただければ幸いです。

 

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